第2回

わたしの庭どうぐ <第2回>ガーデニングのレインブーツ(長靴)選び

理想はおしゃれな「田植長(たうえなが)」

ガーデニングに欠かせない靴、それはレインブーツ(長靴)ではないでしょうか。雨の庭はお休みするとしても、朝露(あさつゆ)や水やりで湿った土に靴を踏み入れることは、ガーデニングの日常です。今回は、ガーデニングに特化したレインブーツ選びについて、3つのポイントをお伝えしたいと思います。

ガーデニングの日常を快適にする長靴。庭への出入りや日々の作業、冬囲いシーズンや春先の作業にも欠かせない。写真は、第一ゴムの製品
ガーデニングの日常を快適にする長靴。庭への出入りや日々の作業、冬囲いシーズンや春先の作業にも欠かせない。写真は、第一ゴムの製品

ガーデニングブームやアウトドアブームのお陰だと私は思っていますが、ここ十数年でレインブーツの選択肢は大きく広がりました。コスパがよい合成ゴムの長靴から、タウンユースできるおしゃれなもの、ロング丈やショート丈など…今や多種多様のレインブーツが販売されています。ガーデニング用にどんなレインブーツを選べばいいか、迷ってしまいますね。

色やシルエットも気になるところだけど、ガーデニングするうえで、どんなブーツを選べばよい?
色やシルエットも気になるところだけど、ガーデニングするうえで、どんなブーツを選べばよい?

まず、1つめのポイントとして、気分を上げてガーデニングを楽しむなら、やっぱり素敵なブーツを選びたいところ。人気のブランドやおしゃれなカラーリング、履いたときのシルエットだって重要です。
ハンターやエーグル、ル・シャモーなど、英仏ブランドのレインブーツを愛用する有名人やファッション誌の影響もあり、乗馬ブーツのような丈長で細身のレインブーツが主流になった時期もありました。ところが、そのようなレインブーツは脱ぎにくく、重いし、そしてしゃがみにくい!
ガーデニングは、「しゃがむ」姿勢が基本と言っても過言ではありませんので、ファッション性の高いレインブーツやフィールドブーツを履いてしゃがむと、足首が痛くなることがあります。その結果、しゃがむ姿勢が安定せず、膝や腰にまで余計な負担がかかりかねません。そもそもブーツって、しゃがむことを前提にデザインされていないのかも。

 

そこで注目を浴びたのが、折りたたみできるソフトラバー素材のレインブーツです。ここ数年、カラーバリエーション豊富な「バードウォッチング長靴」や、丸めてコンパクトに持ち運びできる「パッカブルブーツ」の人気が続いています。しかし、柔らかでよいと言う声がある一方、柔らかすぎてズレ落ちやすいとこぼすガーデナーの声もあります。ガーデニング用なら、しゃがみやすい柔らかさと適度な張りを併せ持ったレインブーツ。これが2つめのポイントです。

 

そして最後のポイント、それは靴底です。雪国の人は、滑りにくそうな凹凸(おうとつ)のある靴底を選びがちのように思いますが、そういう靴底ほど泥がつきやすくて取れにくいもの。靴底にこびりついた泥を落とす苦労を考えると、ガーデニング用の靴底はできるだけ凹凸の少ないフラットなものがおすすめです。

Columbia(コロンビア)製レインブーツの靴底はフラットで泥離れがよい。理想的な靴底だけれど、もう少し全体的な柔らかさと長く日常的に使える耐久面は気になるところ
Columbia(コロンビア)製レインブーツの靴底はフラットで泥離れがよい。理想的な靴底だけれど、もう少し全体的な柔らかさと長く日常的に使える耐久面は気になるところ
暑い夏に活躍するショート丈のフィールドブーツ。L.L.Bean(エルエルビーン)製ガムシューズの靴底も比較的泥離れしやすい
暑い夏に活躍するショート丈のフィールドブーツ。L.L.Bean(エルエルビーン)製ガムシューズの靴底も比較的泥離れしやすい
私が愛用の「田植長(たうえなが)」のショート丈ブーツ。靴底は泥離れしやすい
私が愛用の「田植長(たうえなが)」のショート丈ブーツ。靴底は泥離れしやすい

私が使っているのは、「田植長(たうえなが)」という田植え用の長靴。履きやすく脱ぎやすいのにブカブカしすぎない絶妙なシルエット、上質な天然ゴム特有の柔らかさがありながらもルーズに下がりにくい適度な張り、そして、泥離れしやすい靴底。日本の稲作文化の英知が、この長靴に生かされていると思います。

 

今や希少となってしまった純国産ラバーブーツを製造する小樽市の「第一ゴム」をはじめ、他メーカーからも田植え用ゴム長靴が販売されていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

第一ゴムの田植長。ガーデニング作業の際にもなじみのよい、天然ゴム特有の柔らかさ。靴底の泥離れもよい
第一ゴムの田植長。ガーデニング作業の際にもなじみのよい、天然ゴム特有の柔らかさ。靴底の泥離れもよい
ぬかるみに足を取られても、靴を脱げにくくするためのゴムバンドが付属されている
ぬかるみに足を取られても、靴を脱げにくくするためのゴムバンドが付属されている

ただし、この田植え用長靴がおしゃれかというと…、私はそうとは思えませんが、機能性は抜群! おしゃれも楽しむガーデナーの視線がこのブーツに多く注がれることで、高いポテンシャルを持つ田植え用長靴のファッション面での改良や、ガーデニングに特化した新しいブーツの誕生を期待したいところです。
というより、庭どうぐの企画やデザインを専門とする私がもっと頑張らないといけませんね。

この記事を書いた人

武藤 良幸

武藤 良幸

「momiji合同会社」代表。「momiji(もみじ)」は人と園芸、人と庭をつなぐための会社。若い園芸家や庭師を育て、彼らの道具や新しいガーデニンググッズの企画・販売を行なう。また、おしゃれな道具など介し、園芸・ガーデニングの普及活動に努めている。

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