レンガにまつわるエトセトラ 産地・素材の土、焼き方など~niwaculアンバサダー
和泉 玲実
寒い冬には身体を温めてくれる「チャイ」を、おうちで作って味わっています。使うスパイスや、作り方もお伝えしましょう。 …香りを持つ植物の魅力に惹かれて、育てる、眺める、味わう―、日々の出来事をハーブ研究家のかりのあさのさんがつづります。「風葉香(ふうか)」は、風で葉っぱが揺れ香るハーブのことをイメージして。
かりの あさの
ハーブ研究家、ハーブ講座講師。ハーブのある暮らしの魅力を多方面から発信。
皆さんも好きな飲みもの…と思いますが、インド料理のお店に行くと、私は必ず「チャイ」を頼んでしまいます。お店によって風味が異なり、とても興味深いですよね。さまざまなスパイスの風味をミルクティーが優しく包み、コクのある味わいを楽しめます。
そんなお店で飲むようなチャイを、おうちでも作って味わっています。冬は特に、身体を中からポカポカと温めてくれて、私は大好きです。チャイに使うスパイス類は、身体を温めたり、胃腸の調子を整えてくれる働きが期待できるんですよ。
チャイを作る際には、牛乳、水、お砂糖のほか、いろいろなスパイスを使いますが、私はいつもホールスパイス(加工せずに乾燥させたもの)を使っています。
写真は柑橘の皮を乾燥させたものから(時計まわりに)、ブラックペッパー、鷹の爪(タカノツメ)、ナツメ、カルダモン、グローブ、スターアニス、キャラウェイ、クコの実、真ん中はシナモンです。柑橘の皮は、オレンジを買ったときなどのものを乾燥させて利用。もし表面のワックスが心配な場合は、皮を剥く前によく洗っておくとよいでしょう。また、写真にあるものが全部揃わなくても大丈夫です。
パウダーはこれらのスパイスを粉末にしたものなので、時間が経つと香りが揮発したり、口の中が粉っぽくなることもあるので、ホールスパイスがおすすめです。香りの奥深さを楽しむことができますよ。
カルダモンは、サヤの中のタネが香るので、ハサミなどで切り目を入れておきましょう(ケガに気をつけて!)。このスパイスは年々価格が高騰していて、産地が災害に遭ったことや世界的需要が増えたことが要因のようです。カルダモンはチャイには欠かせないスパイス。多めに入れるとよりお店に近い風味になります。
作っている時に、「こんなにたくさんスパイスを入れたら、変な風味になるんじゃないの?」と不安になるかもしれませんが、できあがったチャイを飲めば、そんな心配は吹き飛んでいきますよ。
スパイスは全部用意できなくても、シナモン、カルダモン、グローブの3種類を用意できれば大丈夫! シナモンはスティック状の商品でもよいでしょう。
生姜は必須です。乾燥させて保存しておいた生姜(しょうが)を使うのもよし、生の生姜を使ってもよし。
紅茶は、ダージリン、アッサム、アールグレイなどお好みでどうぞ。ほうじ茶もおすすめです。
茶葉は、普段の紅茶を飲むときの2倍量が目安。いつもと同じ分量ですと、物足りなく感じてしまいます。
作り方もお伝えしておきましょう!
まず、お鍋にスパイス類と茶葉、水を入れ数分煮立てます。今回は、水も牛乳も300cc強使いました。濃厚な味わいにするなら、水より牛乳を多めに、牛乳は脂肪分が多いものを選ぶとよいでしょう。また、牛乳の代わりに豆乳を使うのもありです。
ポイントは、先に水でスパイスを煮詰めること。スパイスから風味がしっかり出てきたら、牛乳を足して、また一煮立ちさせ、お砂糖を加えます。チャイは甘めの方がおいしいと感じるので、きび砂糖を大さじ3杯程度入れています。
火を止め、5分くらいはそのままおいておくと、風味が増します。その後、茶漉しでこしたら完成です! 工程は意外と簡単ですよね。
そして、多めにチャイを作っておけば、フレンチトーストのチャイ風味を楽しむこともできますよ。
パンをカットしてチャイに浸し、チャイをしっかりと吸い込んだパンに溶き卵を回しかけます。あとはフライパンで焼くだけ。贅沢な味わいのフレンチトーストの完成です。
寒い冬にぴったりのチャイ、自分好みのベストレシピに出会えますように!
もう一つ、おまけ。
ご紹介したスパイス類に、生姜やレモンの輪切りをさらにたくさん加えて、お砂糖多めで水のみで煮詰めると、……「クラフトコーラ」の素ができあがります。炭酸で割って、手作りコーラを楽しんでみるのもいいですね。こちらもぜひ、お試しくださいね。
ハーブ研究家。(株)ルピシア グルマン顧問。ハーブを取り入れた植栽デザインや料理の提案、また、ハーブ講座の講師として活躍。日本園芸協会ハーブコーディネーター、JAISハーブ学習指導員、JEAJアロマテララピーアドバイザーほか。 自宅の庭で100種類以上のハーブの植栽、野菜栽培を楽しむ。かりのあさのHP「ハーブまるごと生活」では、ハーブ&アロマのトータル情報をお届け。Facebook「かりのハーブcom」やInstagram「かりのハーブ」も。
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