<Flower News>受賞品種が決定! 第15回 国営越後丘陵公園「国際香りのばら新品種コンクール」から

取材協力:国営越後丘陵公園

バラは見た目の美しさに加えて、庭の演出に深みをもたらす「香り」も魅力の一つ。その“香り”に特化したバラのコンクールが、新潟県長岡市にある国営越後丘陵公園にて実施されています。このたび、第15回目となる「国際香りのばら新品種コンクール」の受賞作品が決まりましたので、ご紹介していきます。

“香り”に特化したバラのコンクール

新潟県長岡市にある国営越後丘陵公園では、同園の「香りのばら園」の魅力向上とともに、積雪・寒冷地から「進化するばらの香り~故きを温ね新たなる香りの発信~」をテーマに、2005年度より“香り”に重点をおいた「国際香りのばら新品種コンクール(※)」が実施されています。

今回は、6カ国27人の育種家から作出された49品種(令和元年度公募)について、令和3年(昨年)の春・秋に審査が行なわれ、受賞の11品種が決定。昨年は、春先の低温や夏期の長雨、残暑と、バラにとっては厳しい気象条件でありましたが、秋は比較的天候に恵まれた年でもありました。

 

S系で、金賞と総合最高得点の国土交通大臣賞を受賞したバラ‘パートナー’は、ロゼット咲きで、アプリコットからコーラルピンク色に花色が変わり、雨や暑さ・寒さに強い、これまでにない特徴を持った品種。香りはフルーティ系で、「上質な甘さのある紅茶葉様の香りと、ピーチ、アプリコット様の香りが印象的なフルーティの香り」などの評価を得ました。

写真提供:国営越後丘陵公園(以下同)
写真提供:国営越後丘陵公園(以下同)

そのほか、HT系、F系、およびS系の各系統で金・銀・銅賞が各1品種、Min系統で銅賞1品種。また、来園者の投票による長岡市長賞は、S系から1品種。計11品種(‘パートナー’を含める)が、受賞品種に選ばれています。

 

(※)国営越後丘陵公園の「国際香りのばら新品種コンクール」は、日本・世界各国のバラの育種家から毎年新品種の香りのバラを公募し、同園おいて2年間同じ条件下で育てる。バラや香りの専門家によって、2年目の春と秋の2回審査を行ない、その年の受賞品種が決定。区分はHT系、F系、S系、Min系の4つ。該当品種がないこともある。

なお、今回受賞の11品種を含む第1回コンクールからのすべての受賞品種は、引き続き国営越後丘陵公園「香りのばら園」で栽培され、芳醇な香りと美しい花の姿を楽しむことができます。
例年、バラの最盛期に合わせて行なわれる「香りのばらまつり」には、全国各地からたくさんの人が訪れます。今年は5月28日(土)~6月19日(日)の日程で開催予定です。(新型コロナウィルス感染拡大状況により、変更の場合あり)

 

受賞の「香りのバラ」 11品種 

HT系(ハイブリッド・ティー系)

金賞

パフューム・ドレス(Rosen Tantau KG/ドイツ)

【特徴】青みがさしたやさしいピンク色で、半剣弁咲き。花弁裏が濃色となる。【香り】クローブ様のスパイシーな香りと蜂蜜様の甘い香りがほどよく混ざる華やかなダマスク系の香り。

 

◆銀賞
ドレッシー(櫻井 哲哉/山梨県)

【特徴】白色で芯がクリーム色となる抱え咲き。花弁縁に切れ込みあり。【香り】アップル様のフルーティな香りと、さわやかなヒヤシンスグリーンの香りを合わせ持つダマスク系の香り。

 

銅賞
クレム・ドゥ・メイアン(Alain Meilland/フランス)

【特徴】白色にやわらかいピンクがのった、剣弁高芯咲き。照葉で葉に厚みがある。【香り】上品な紅茶葉様の香りと、青くさい甘さが特徴のアニス様の香りが混ざるミルラの香り。

F系(フロリバンダ系)

◆金賞
彩(あや)(青木 宏達/岐阜県)

【特徴】赤紫色で、ロゼットからクォーター咲き。【香り】蜂蜜様の甘さのあるダマスク系の香りの上に、ピーチ、アップル様の香りが際立つフルーティの香り。

 

銀賞/新潟県知事賞
ストロベリー・スウィング(忽滑谷 史記/埼玉県)

【特徴】淡ピンク色で、ふくよかな丸弁カップ咲き。花弁裏が濃色となる。【香り】カシス様の酸味のあるフルーティな香りに、落ちつきのある紅茶葉様の香りと蜂蜜様の甘さで整えたダマスク系の香り。

 

◆銅賞
アジュール(河本 麻記子/岐阜県)

【特徴】淡ピンク色で、ロゼット咲き。花弁先に欠刻があり、波打つ。【香り】さわやかなヒヤシンスグリーンの香りと甘い蜂蜜様の香りが混在したダマスク系の香り。

S系(シュラブ系)

金賞/国土交通大臣賞
パートナー(Jérôme Rateau/フランス)

【特徴】咲き進むにつれアプリコットからコーラルピンク色となり、ロゼット咲き。【香り】上質な甘さのある紅茶葉様の香りと、ピーチ、アプリコット様の香りが印象的なフルーティの香り。

 

◆銀賞
サボン(河本 麻記子/岐阜県)
【特徴】淡いピンクがさす美しい白色系バラで、中輪丸弁カップ咲き。しべが赤い。【香り】蜂蜜様の甘さのあるダマスク系の香りに、刺激的なアニス様の香りが合わさったミルラの香り。

 

銅賞
ジュール・ヴェルヌ(木村 卓功/埼玉県)

【特徴】黄色がかるサーモンピンク色で、ロゼット咲き。【香り】フレッシュなローズマリー様の香りとアップル様のフルーティな香りが合わさり、さわやかさの際立つティーの香り。

 

◆長岡市長賞
おぼろ月(小久保 作治/埼玉県)

【特徴】グリーンのつぼみからレモンイエローに変化し、外弁は淡くなる。ロゼットからクォーター咲き。【香り】パイナップル様のフルーティな香りと、青くさい甘さが特徴のアニス様の香りが調和した拡がりのあるティーの香り。

Min系(ミニチュア系)

◆銅賞
天使の瞳(小金 富美子/埼玉県)
【特徴】黄緑色のつぼみから明るいピンク色、さらに白に変化する。外弁は黄緑色。ロゼット咲き。【香り】クローブ様のスパイシーな香りを内に持つ上品なティーの香り

銅賞:Min系 天使の瞳(小金 富美子/埼玉県)
銅賞:Min系 天使の瞳(小金 富美子/埼玉県)

金賞銀賞は該当なし。

バラの香りに魅せられて――
国営越後丘陵公園「香りのばら園」

国営越後丘陵公園には“ばらの魅力を香りで”をテーマに、香りの系統を6種類に分けて植栽した「香りのばら園」があります。今回受賞の11品種のほか、第1回コンクールからの受賞品種も植栽されており、バラの美しい姿、芳醇な香りを堪能することができます。
加えて、宿根草類とバラの組み合わせが美しい「ばらと草花のエリア」、古代ばらの栽培品種の系統を集めた「原種・オールドローズのエリア」など魅力あるバラの数々と花風景を楽しめます。

春・秋に「香りのばらまつり」開催

満開のバラが春を彩る開花の最盛期に合わせ、今シーズンは5月28日(土)~6月19日(日)の日程で「香りのばらまつり」を開催。土・日曜にはバラの著名人によるガーデンツアーなどのイベントも予定しています。秋の「香りのばらまつり」は10月に開催予定です。

バラと宿根草の花々が咲き誇る
バラと宿根草の花々が咲き誇る
バラが一面に広がる園内
バラが一面に広がる園内
「香りのばら園」受賞品種エリア
「香りのばら園」受賞品種エリア

国営越後丘陵公園
住所:新潟県長岡市宮本東方町字三ツ又1950-1

問い合わせ:越後公園管理センター
TEL:0258-47-8001

この記事を書いた人

niwacul編集部

niwacul編集部

北海道のガーデニング&カルチャーWEBマガジン「niwacul(ニワカル)」編集部。ていねいな暮らしを楽しむガーデナーによる、北海道の生活情報発信メディアです。

書いた記事を見る

\ このページをイイネする /

10

※会員ログイン後はお気に入り登録されます。

  • TOP
  • COLUMN
  • <Flower News>受賞品種が決定! 第15回 国営越後丘陵公園「国際香りのばら新品種コンクール」から