第30回

今週の花(2月15日) ヒューケラ~花紀行

エルミタージュ=隠れ家的な、走川さんご夫婦のお庭から、今が旬の「今週の花」を紹介します。冬の期間は、印象に残るガーデン・花をピックアップしてお伝え。

撮影:走川 正裕 ・ 貴美 文:走川 貴美

日なたでも日陰でも育てられるヒューケラは、とても便利な植物です。和名は「ツボサンゴ」。由来はツボのような形の丸い小花を持つことや、サンゴを連想させる赤色の茎や花姿からきているそうです。

 

花壇の植え込みや縁取りに使われたり、大きな株になって花丈の高い種類は、ボリュームを加える植栽としても使われたりしています。日陰でも育てることができるので、シェードガーデンにも利用されることが多いです。

優しいピンク色の花や白花を咲かせる。小さなツボ型の花
優しいピンク色の花や白花を咲かせる。小さなツボ型の花
言われてみれば、花を付ける様子はサンゴのようにも連想させる
言われてみれば、花を付ける様子はサンゴのようにも連想させる

ヒューケラはシルバーリーフや銅葉、黄みや赤みを帯びた葉などカラフルにあるので、花の代わりの彩りにもなってくれます。もちろん花も咲くのですが、割と地味な姿、色ですね。

 

その葉色の豊富さから、カラーリーフとして使われる頻度がとても高くなったと思います。宿根草で手入れも少なく、年々大きく育ってくれるので、人気の植栽の一つに。ほかの花の足元を装ったり、葉ものと組み合わせたり、私はアスチルベと合わせるのが好きですね。

ほかの花や葉ものとの色合わせも面白い
ほかの花や葉ものとの色合わせも面白い
我が家の庭。花壇の手前に、ほかの植物とともにヒューケラを植栽。銅葉や黒っぽい葉、黄色い葉など、アクセントや引き締め役に
我が家の庭。花壇の手前に、ほかの植物とともにヒューケラを植栽。銅葉や黒っぽい葉、黄色い葉など、アクセントや引き締め役に
日陰のエリアにも利用。針葉樹の陰になる場所に設けた花壇に、ヒューケラ、ホスタ、クリスマスローズや、後方に銅葉のアメリカテマリシモツケ‘ディアボロ’も植えている
日陰のエリアにも利用。針葉樹の陰になる場所に設けた花壇に、ヒューケラ、ホスタ、クリスマスローズや、後方に銅葉のアメリカテマリシモツケ‘ディアボロ’も植えている
春の庭では、ビオラやチューリップとともに咲いて、銅葉のヒューケラも愛らしい装い
春の庭では、ビオラやチューリップとともに咲いて、銅葉のヒューケラも愛らしい装い

イギリスを訪ねた際、花壇の縁取りに使われているのを多く目にしました。色合いはあまり豊富ではなく、銅葉や黒っぽい葉のものを取り入れている感じでした。ほかの花を引き立てたり、株元を隠しつつデザインの引き締め役に。

銅葉のヒューケラと、黄色い花や斑入りの葉とのコントラストが素敵。「ハンプトン コート パレス ガーデン」で目にした花壇の一角
銅葉のヒューケラと、黄色い花や斑入りの葉とのコントラストが素敵。「ハンプトン コート パレス ガーデン」で目にした花壇の一角
ガーデンハウス(ショップ)の脇に設けられた花壇。銅葉とシルバーリーフ、トリトマや三尺バーベナなどの花の組み合わせがとても魅力的だった。「ブレッシング ハム ガーデンズ」から
ガーデンハウス(ショップ)の脇に設けられた花壇。銅葉とシルバーリーフ、トリトマや三尺バーベナなどの花の組み合わせがとても魅力的だった。「ブレッシング ハム ガーデンズ」から
バラの足元にもヒューケラを使い、メリハリのある色彩デザインに。背景の建物ともマッチしている。「ガーデン オブ ローズ」から
バラの足元にもヒューケラを使い、メリハリのある色彩デザインに。背景の建物ともマッチしている。「ガーデン オブ ローズ」から
ナチュラルに咲く花々の中で、銅葉のヒューケラがアクセントに。空間の引締め役にもなっている。「リージェント パーク」から
ナチュラルに咲く花々の中で、銅葉のヒューケラがアクセントに。空間の引締め役にもなっている。「リージェント パーク」から

私がガーデニングを教わっていたキャシー先生の庭では、ルピナスと一緒にコンテナに植えられていました。また、井戸のオブジェ周りにヒューケラを植えたばかりの頃と、その後訪ねた際にはずいぶん大きく育っていて、印象的な空間になっていたのを思い出します。

キャシー先生の庭。井戸のオブジェ周りの植栽。まだ植えて間もない頃の様子
キャシー先生の庭。井戸のオブジェ周りの植栽。まだ植えて間もない頃の様子
次にキャシー先生の庭を訪れた際には、株が大きく育って印象的な空間に。銅葉のヒューケラとライム色のユーフォルビア、バラなどの濃いピンクの花の組み合わせ
次にキャシー先生の庭を訪れた際には、株が大きく育って印象的な空間に。銅葉のヒューケラとライム色のユーフォルビア、バラなどの濃いピンクの花の組み合わせ
ルピナスとヒューケラのコンテナ植えが、目を引くアクセントに。葉の色、形の組み合わせも面白い
ルピナスとヒューケラのコンテナ植えが、目を引くアクセントに。葉の色、形の組み合わせも面白い

コンパクトにまとまる姿のヒューケラは、鉢植えにも向いていると思います。寄せ植えの根締め(根元を隠す植物)にもぴったりですね。
最近は交配も進んでさまざまな葉の色や形のものが出てきていますので、ヒューケラだけの寄せ植えを作るのも面白いかな…と計画を立てています。

ヒューケラ、矮性アスチルベ、ペチュニアなどの寄せ植え。ヒューケラの葉色によっても印象が変化
ヒューケラ、矮性アスチルベ、ペチュニアなどの寄せ植え。ヒューケラの葉色によっても印象が変化

この記事を書いた人

走川  貴美

走川 貴美

「オフィスサムグリーン」代表。「AMAサポーターズ倶楽部」代表、2016年に第27回「みどりの愛護」功労者国土交通大臣表彰受賞。日本フラワーデザイナー協会の講師なども務める。6年前から長沼町に移り住み、約750坪の庭を手入れしながら大好きな花々と緑に囲まれて暮らす。

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