第31回

今週の花(2月21日) ヤグルマソウ

エルミタージュ=隠れ家的な、走川さんご夫婦のお庭から、今が旬の「今週の花」を紹介します。冬の期間は、印象に残るガーデン・花をピックアップしてお伝え。

撮影:走川 正裕 ・ 貴美 文:走川 貴美

今日は「ヤグルマソウ」を紹介します。鯉のぼりの一番上に付ける装飾ように、風車(かざぐるま)のような形のものを「矢車(やぐるま)」と言いますよね。ヤグルマソウは、葉の形がそれに似ていてことからきています。英名の「Finger leaf」は、5枚の葉が“手のひら”を広げたような形をしているからだそうです。学名では、ロジャーシアと呼ばれています。

 

葉の真ん中に向かってくぼんでいるからか、我が家の庭ではヤグルマソウの葉の上で、よくカエルが休んでますね(笑)。

 

ヤグルマソウの葉の上で、カエルが気持ちよさそうに休んでいる
ヤグルマソウの葉の上で、カエルが気持ちよさそうに休んでいる

日陰で湿気の多い場所を好み、シェードガーデン向き。白いふわっとした花が日陰の庭を明るくしてくれます。原産地は日本や中国です。我が家のヤグルマソウは花色は白だけですが、ピンクの濃淡もあります。

一つひとつの花はとても小さく、繊細な形でふわふわとした姿に。花色は白やピンク
一つひとつの花はとても小さく、繊細な形でふわふわとした姿に。花色は白やピンク

春先の芽吹きは、チョコレート色の葉(銅葉)がニョキニョキと出て来て広がります。花が上がってくると、葉はグリーンに変わっていきます。初夏には花を咲かせて、風に揺れる姿がさわやかです。
肥料もあまり必要としません。北海道の夏は涼しいので夏越しも簡単です。昨年の夏は異常に暑かったので、ちょっと葉焼けを起こしましたが、放っておいても年々大きくなりますので、時折株分けをして木の下に植えています。

 

名前が似ているのでよく混同するのが「ヤグルマギク」。学名は「セントーレア」と言い、まったく違う花です。ヨーロッパが原産地。花色もたくさんあります。

ヤグルマソウの春の葉。艶のあるきれいなチョコレート色(銅葉)
ヤグルマソウの春の葉。艶のあるきれいなチョコレート色(銅葉)
花が上がってくると少しずつグリーンが混じり、咲き進むにつれて緑の葉に
花が上がってくると少しずつグリーンが混じり、咲き進むにつれて緑の葉に

ヤグルマソウはアジア原産のためか、イギリスに行った際にはあまり見かけませんでしたね。植えてあるガーデンではのびのびと大きく育っていましたが、フラワーショーでもほとんど見ることがなかったです。あまり人気がないのでしょうか…。

ヤグルマソウをはじめ、葉の色や形の異なるリーフ(葉もの)やグラス類を合わせた花壇。ギュッと詰め込んだ感じや、後方の花壇との対比も面白い。「ハンプトン コート パレス ガーデン」から
ヤグルマソウをはじめ、葉の色や形の異なるリーフ(葉もの)やグラス類を合わせた花壇。ギュッと詰め込んだ感じや、後方の花壇との対比も面白い。「ハンプトン コート パレス ガーデン」から
大株のヤグルマソウがのびのびと植栽されいる。「ブレッシング ハム ガーデンズ」から
大株のヤグルマソウがのびのびと植栽されいる。「ブレッシング ハム ガーデンズ」から

個人的には、好きな植物です。大きく広がって空間を埋めてくれますし、個性的な形の葉がアクセントになってくれます。芽吹きから少しずつ変化していく葉色もきれいで、日陰で育ってくれるのもよいですよね。花が咲くと明るさをもらたし、重宝する花の一つです。

我が家の庭。春色の花の中で、ヤグルマソウの葉色がアクセントに。…春が待ち遠しい
我が家の庭。春色の花の中で、ヤグルマソウの葉色がアクセントに。…春が待ち遠しい

この記事を書いた人

走川  貴美

走川 貴美

「オフィスサムグリーン」代表。「AMAサポーターズ倶楽部」代表、2016年に第27回「みどりの愛護」功労者国土交通大臣表彰受賞。日本フラワーデザイナー協会の講師なども務める。6年前から長沼町に移り住み、約750坪の庭を手入れしながら大好きな花々と緑に囲まれて暮らす。

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