第32回

今週の花(3月7日) クローバー(トリフォリウム)

エルミタージュ=隠れ家的な、走川さんご夫婦のお庭から、今が旬の「今週の花」を紹介します。冬の期間は、印象に残るガーデン・花をピックアップしてお伝え。

撮影:走川 正裕 ・ 貴美 文:走川 貴美

むかーしむかし 子供の頃、東京に住んでいました。母が近くの公園に私たち姉妹を連れてお散歩に行き、クローバーを摘んで、母はそれで花冠(はなかんむり)を作ってくれました。めったにないアカツメクサを見つけると、それを真ん中に入れて装飾に。それはそれは素敵な冠に見えました。

札幌に引っ越ししてきたとき、どこにでもアカツメクサがあることに驚きました。それだけで花冠を作れることが、子供心に「引っ越ししてきてよかったー」と心底思ったのです。


今でも、我が家の庭にはアカツメクサがあります。1カ所だけそのエリアを残してあるのです。「あら、雑草!」と言われることもありますが、私にとっては雑草ではありません。

アカツメクサ、草丈は30cm以上。原っぱや道ばたでも見られる花だけれど、我が家ではこの愛らしい丸い花を、ほかの花と一緒に咲かせている
アカツメクサ、草丈は30cm以上。原っぱや道ばたでも見られる花だけれど、我が家ではこの愛らしい丸い花を、ほかの花と一緒に咲かせている

クローバーは英名、学名はトリフォリウム。日本では、白花を咲かせるシロツメクサや、ピンク~紫色の花はアカツメクサと呼んで、原っぱにも咲く馴染み深い花がありますが、これらも仲間です。

最近では園芸種がたくさんあり、植栽の一つとして花壇や足元の演出に使っている人も多いと思います。学名のトリフォリウムという名前で、店頭に並んでいると思います。

 

トリフォリウム レペンス類は横に広がるので、グランドカバーやコンテナ植え(寄せ植え)の縁取りに使っています。葉色もさまざまあり、赤や紫、ピンクや白・シルバー、黒・銅葉、その複色や覆輪、模様のはっきりしたものも多く、カラーリーフプランツとしても役立ちます。何しろ手間いらずでよく増えてくれます(増えすぎには注意ですが…)。結構な確率で四つ葉が出現する品種もあって、それも楽しみですね。

トリフォリウム ティントヴェール。淡いグリーンと中央の濃いグリーンとの濃淡がきれい。足元を彩るカラーリーフとして、グラウンドカバーに利用
トリフォリウム ティントヴェール。淡いグリーンと中央の濃いグリーンとの濃淡がきれい。足元を彩るカラーリーフとして、グラウンドカバーに利用
トリフォリウム レペンス ウィリアム。赤葉クローバーや銅葉クローバーとも呼ばれる。シックな葉色に、ピンク~赤色の丸い花がアクセント
トリフォリウム レペンス ウィリアム。赤葉クローバーや銅葉クローバーとも呼ばれる。シックな葉色に、ピンク~赤色の丸い花がアクセント
発色のよい銅~赤系の葉は、カラーリーフとして寄せ植えの彩りや縁取りにぴったり
発色のよい銅~赤系の葉は、カラーリーフとして寄せ植えの彩りや縁取りにぴったり

また、トリフォリウム ルーベンスも植えてあります。背丈が50~60cmに立ち上がって、幅40~50cmになるので、花壇の中盤に植えるとよいと思います。花も可愛くて、下から順に咲いていくので、ずいぶん長い間楽しめます。切り花にしても茎(ステム)が長いので、利用価値があります。ほかの花とも相性がよく、アレンジメントに使っています。水揚げも簡単にできますよ。

トリフォリウム ルーベンス。下方から順に花が咲いていくので、長く楽しめる
トリフォリウム ルーベンス。下方から順に花が咲いていくので、長く楽しめる
トリフォリウム ルーベンスと、奥はリクニス(別名フランネルソウ)。やわらかな雰囲気の組み合わせ
トリフォリウム ルーベンスと、奥はリクニス(別名フランネルソウ)。やわらかな雰囲気の組み合わせ
花壇の中盤を彩り、ころんとした花がアクセントになっている
花壇の中盤を彩り、ころんとした花がアクセントになっている
白花との花色のコントラスで、互いを引き立て合っている
白花との花色のコントラスで、互いを引き立て合っている

余談ですが、もう一つ。札幌にきて、きれいな雪がたくさんあることもうれしかった記憶です。東京で雪を口に入れたとき、ひどく叱られました。でもこちらの雪はきれいで、周りの子もみんな雪をすくって食べていました。もちろん私も、思う存分食べましたよ(笑)。…今シーズンは大雪に悩まされましたが、そんな子供の頃のことも思い出しましたね。

この記事を書いた人

走川  貴美

走川 貴美

「オフィスサムグリーン」代表。「AMAサポーターズ倶楽部」代表、2016年に第27回「みどりの愛護」功労者国土交通大臣表彰受賞。日本フラワーデザイナー協会の講師なども務める。6年前から長沼町に移り住み、約750坪の庭を手入れしながら大好きな花々と緑に囲まれて暮らす。

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