第3回

北海道の花育て【3月】―樹木・花木のこと。春先の雪害対処と石灰硫黄合剤の注意点

北海道でのバラや宿根草、芝生や樹木、病害虫についてなど季節のお手入れ・管理を専門家が伝授。ここでは、「樹木・果樹」についてお伝えします。

教えてくれる人

森 正浩さん
樹木専門「森さんの所」代表。樹木の販売をメインに、植栽、剪定や冬囲いなどの管理業務を行なう。

森 正浩さん(樹木専門 森さんの所)
森 正浩さん(樹木専門 森さんの所)

雪解け時の樹木の雪害対処

この冬は雪が多かったので、いつもの年に比べると雪解けも遅く、融雪剤をまいたり、雪割りを頑張るというお宅も多いと思います。

少しずつ雪解けは進んでいるものの、樹木の圃場にも多く雪が残る
少しずつ雪解けは進んでいるものの、樹木の圃場にも多く雪が残る

早いものでは、3月中旬には目に見えない根や幹の中で活動が始まっているので、樹木の近くの雪割りは気をつけて行なってください。水上げ(水の吸い上げ)が始まっている樹木は、樹皮が柔らかく傷がつきやすかったり、皮が剥けやすかったりと注意が必要です。

樹木の足元では、芽出しの早い宿根草たちが雪の中で芽を出している場合もあるので、地際にも注意を。写真は原種シクラメン
樹木の足元では、芽出しの早い宿根草たちが雪の中で芽を出している場合もあるので、地際にも注意を。写真は原種シクラメン

また、雪に埋もれて垂れ下がってしまっている枝は、その後雪解けとともに下に引っ張られ、裂けてしまうこともあるので、慎重に掘り出してあげましょう。裂けてしまっている枝は、さらに下に引っ張られて裂け目が酷くなり、枝下の幹にまで影響が出ることがあります。その場合は、早めに切除するなどの対処が必要となります。

雪解け時に積雪下になっている枝は、枝折れに注意! 雪が下がっていく際に、枝も一緒に引っ張られてしまう
雪解け時に積雪下になっている枝は、枝折れに注意! 雪が下がっていく際に、枝も一緒に引っ張られてしまう

病害虫防除で石灰硫黄合剤を使う際の注意

春の早い時期に、シーズン中の病害虫防除として石灰硫黄合剤を散布するという人も多いと思います。石灰硫黄合剤は強アルカリ性なので、マスクや手袋を着用し、皮膚に直接触れないように注意してください。車や金属製のフェンスなどに付着すると錆(さび)の原因になったり、壁や窓などに付着すると黄色くなり、薬剤を落とすのに苦労します。もし付着してしまった際には、できるだけ早く水洗いをするなど対処してください。
時間が経ってしまい、水だけでは落とせなくなってしまった場合は、お酢や防錆潤滑スプレー(KURE5-56など)で拭き取って、そのあと洗剤などで洗うと、作業は大変ですが落とすことができます。

この記事を書いた人

森  正浩

森 正浩

長年、造園会社に勤め、主に圃場にて樹木の管理・栽培、造園時の樹木の選定などを担当。2019年秋から樹木専門「森さんの所」開業、代表。樹木の販売をメインに、植栽、剪定や冬囲いなどの管理業務を行なう。現在、娘さんが同社で修行中。

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