第4回

北海道の花育て【4月】―樹木・花木のこと。春は植栽の適期、植え方とその後の管理

北海道でのバラや宿根草、芝生や樹木、病害虫についてなど季節のお手入れ・管理を専門家が伝授。ここでは、「樹木・果樹」についてお伝えします。

教えてくれる人

森 正浩さん
樹木専門「森さんの所」代表。樹木の販売をメインに、植栽、剪定や冬囲いなどの管理業務を行なう。

森 正浩さん(樹木専門 森さんの所)
森 正浩さん(樹木専門 森さんの所)

春が適期、樹木の植栽の仕方

春は樹木類の植栽(植え付け)の適期です。植栽の仕方と、その後の水やりについて、今回はお伝えしたいと思います。
「樹木は庭の骨格」ともいわれており、木があることで庭のバランスがとれ、奥行きや広がりを生み出してくれます。植えたい樹木は、あらかじめ成長速度や樹形・高さを調べておくことをおすすめします。自宅の庭の広さや、剪定などの手入れにかけられる時間なども考慮して、選ぶようにしましょう。

春に多種多様の樹種の中から選ぶことができる。庭向きの樹種や、大木になるものもあるので、お店の人に話しを聞くなどして選ぶとよい

基本的な植栽の手順

樹木の基本的な植栽手順をお伝えします。春になって、木を植えようと考えている方は、参考にしてください。

 

1. 植え穴は根よりも一回り大きくし、少し深めに掘る
2. 黒土または腐葉土を穴の底に入れ、元の庭土と撹拌して(混ぜ合わせて)馴染ませる

植え穴に黒土または腐葉土を入れ、元の土と混ぜ合わせる
植え穴に黒土または腐葉土を入れ、元の土と混ぜ合わせる

3. 樹木を入れ、根鉢の高さを見る 
4. 水はけの悪いところでは、根の上部が3分の1くらい表土(地面の高さ)から出るように、それ以外は表土と根の上部を合わせる
5. 根が半分埋まる程度に、周囲にバーク堆肥や腐葉土を混ぜた黒土を入れる

植え穴に樹木を入れ、根鉢の高さを見ながら周囲にバーク堆肥や腐葉土を混ぜた黒土を入れる
植え穴に樹木を入れ、根鉢の高さを見ながら周囲にバーク堆肥や腐葉土を混ぜた黒土を入れる

6. ここで一度水を与える。植え穴に入れた土より上に出てくるまで水を入れる
7. スコップなどで根の底の部分にも土が入るように土を練る

一度水を加え、根の底の部分にも土が入るように、スコップなどで土を練る
一度水を加え、根の底の部分にも土が入るように、スコップなどで土を練る

8. 再びバーク堆肥や腐葉土を混ぜた黒土で、根が埋まるまで土を入れる
9. 外側に水があふれ出ないように、周りの土を少し盛り上げて水鉢を作る 
10. 再び水を入れ、練られていない箇所を軽く練り、土が減ったようなら土を加える
11. 最後に、水鉢から水があふれない程度に水を与えて完了

再び周囲に土を入れて根を埋める。最後に、水鉢から水があふれない程度に水を与える
再び周囲に土を入れて根を埋める。最後に、水鉢から水があふれない程度に水を与える

植栽後の水やりのタイミング

樹木を植栽したら、その後の水やりは、雨が降らない日が続いたら3~5日に1度行ないます。植え穴をイメージして、植え穴いっぱいに水が入るくらいの量を与えます。このとき、勢いよく水を与えると、表面のみ水がたまってあふれしまうので、時間をかけてゆっくりとあげるようにします。
また、毎日少しずつの水やりをしてしまうと、土中は乾いているのに、表面が冷やされて地温が上がらず、根の生育にも影響を与えてしまうので注意してください。

支柱立てが必要な場合について

風が強い場所に植えた場合や、根が小さいなどで樹木が揺れてしまうような所では、細根が出ても木の揺れとともに切れてしまうことがあるので、そういった条件下では支柱が必要になります。

支柱を立て、樹高の3分の2くらいの高さの所で結束
支柱を立て、樹高の3分の2くらいの高さの所で結束

樹高の3分の2くらいの高さの所で結束してあげると、根は動かずに、上部は風に揺れて枝葉の病害虫予防にもなります。
根が揺れないような植栽場所であれば、支柱はしない方が結束部分の擦れや樹木の生長に伴う幹への食い込みもなく、自然に木が揺れる様子は風情があってよいですね。

この記事を書いた人

森  正浩

森 正浩

長年、造園会社に勤め、主に圃場にて樹木の管理・栽培、造園時の樹木の選定などを担当。2019年秋から樹木専門「森さんの所」開業、代表。樹木の販売をメインに、植栽、剪定や冬囲いなどの管理業務を行なう。現在、娘さんが同社で修行中。

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