
フリチラリアを育てる注意点
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北海道のバラや宿根草、芝生や樹木、病害虫についてなど季節のお手入れ・管理をプロの皆さんが伝授。ここでは、「宿根草・草花」についてお伝えします。
高林 初さん
苫小牧市にある観光庭園「イコロの森」勤務。宿根草のガーデンデザイン、園内の管理などを担当する。
花壇の清掃はすでに終わりましたでしょうか。まだ終わってない場合は、落ち葉や枯れ枝を取り除き、昨年の秋に刈り残したものがあれば、地際から刈り取ります。常緑や半常緑の種類も、葉の茶色い部分を取り去るとよいでしょう。
花壇の清掃が済んだら、腐植を加えると根の成長を促してくれます(秋に済んでいれば不要)。
一般的には馬ふんや牛ふんなどの動物性のものと、腐葉土やバーク堆肥などの植物性のものを混ぜ合わせて使います。花壇全体を覆うように、5~8cm程度の厚さで敷き均してください。土質を改良し、根の成長を促すとともに、土の保湿、排水性や保温性を高めることにつながります。
土質に心配がなければ、ウッドチップなどでマルチングするのもよいです。防草や景観の向上にもなり、除草もしやすくなるのでおすすめです。
また、作業時には、宿根草がすでに芽を出していたり、花を付けている球根もあるので、踏みつぶさないよう注意しながら行ないましょう。
土壌の凍結が完全に解け、遅霜の心配もなくなれば、新規の植物を植え込むことができます。
植える場所には腐植(前記同)をすき込みましょう。根の成長もイメージし、深さは30cm程度、幅も30~40cm程度は耕したいところです。
春に購入する苗は、種類や生産場所によって根の状態はさまざまです。植え付け時は、ていねいにビニールポットから外して、根が固く回っているようであれば少しほぐし、あまり根が回っていなければ、土が崩れないように気を付けながら植え穴に置きます。苗の周囲に土を戻して周囲の土を平らに均し、両手でしっかりと押さえましょう。植え込んだら土中の隙間をなくすように、たっぷりと水やりしてください。
株分けや移植も可能ですが、すでに開花している種類は、今の時期は作業を避けた方が無難でしょう。そのほかの株は、曇りの日を選んで移植や株分けなどを行ない、水やりをしっかりと行なうのがコツです。
チューリップやスイセンなどの春咲き球根は、開花後は花がら切りを行ないます。その後、葉が緑色の間は施肥を行なうとよいでしょう。光合成をさせて球根を肥やすことで、来年もきれいに開花してくれます。
イコロの森の春は、早春の花々や色とりどりの球根花が咲き出し、初夏に向かって美しい新緑や宿根草の花々も順に咲き出します。春は生命力にあふれています。
【4月中~下旬】
原種のチューリップやクリスマスローズが咲く。
【5月上旬~】
チュリーップが咲くと花色豊かなガーデンに。プルモナリアなどの宿根草も一緒に咲く。
英国Writtle College(リトルカレッジ)にてガーデンデザインを学ぶ。現在は、苫小牧市にある「イコロの森」の勤務、ヘッドガーデナー 。設計からメンテナンスまで庭づくりの幅広い経験をもとに、宿根草ガーデンの管理・栽培等を担当。
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