
北海道の花育て【7月】―芝生のこと。暑さ対策の散水や夏場の芝の管理
赤石 恵一
北海道でのバラや宿根草、芝生や樹木、病害虫についてなど季節のお手入れ・管理を専門家が伝授。ここでは、「樹木・果樹」についてお伝えします。
森 正浩さん
樹木専門「森さんの所」代表。樹木の販売をメインに、植栽、剪定や冬囲いなどの管理業務を行なう。
コブシが咲き、桜や梅も咲いて、春らしい季節がやってきました。穏やかな風・匂いを感じに外に出て、庭を眺め、春を見つけるのも素敵だと思います。
前日の様子と見比べてみるだけでも、芽やつぼみの膨らみの違いを感じることができるでしょう。細かなところを観察できるようになると、今まで以上に植物を近くに感じられるはずです。
春は最も面白い季節。日々の変化を見逃さずに楽しんでみてください。
また、これからの時期はさまざまな春咲きの花木が見ごろを迎えます。花を楽しんだ後は、すぐに花がらを含めた剪定を行なうと、余計な体力を使わせることなく、樹勢が弱ることもないので、翌年の花芽形成にも影響は少なくなります。
樹木は庭の骨格をつくり、四季を感じられる植物の一つでしょう。しかし一年草や宿根草に比べて敷居が高い、管理が大変そう…と感じて、避けてきた方もいるのではないでしょうか。
樹木と一言でいっても、成長の度合いや樹形、管理の仕方もさまざまです。自分の庭に合った無理のない樹種を選ぶことで、ストレスのない庭を楽しむことができると思います。
そのためには、庭のサイズに合うものを、あらかじめ調べてから選ぶようにするのがポイントです。
例えば、狭い庭でも管理がラクなのは、アロニア アルブティフォリア、ヤマツツジやエゾムラサキツツジのようなツツジ類、コデマリ、ユキヤナギ、シモツケ、ニシキギなどの低木類。クラブアップルやウツギ類、シダレモミジのような剪定で抑えられる樹種、コニファーやイチイのような、刈り込みにより樹形を維持できる樹種などになります。
今現在大きくなり過ぎて手に負えなくなった木がある場合、庭のリフォームをすることで、快適なガーデンライフが送れるようになることもあります。また、庭を放置していたなどで、樹木の枝葉が茂って手がつけられない場合や、庭にある樹木の剪定がわからないという際も同様に、すべてを自分で行なうことを考えずに、業者に任せる部分も検討してみましょう。
プロにお願いする部分を決めることで、気持ちにゆとりができたり、いざという時の相談相手にもなってくれます。「造園屋に頼むと高い」というイメージを持っている方も多いと思いますが、予算を決めて、依頼する部分と自分でできる範囲について、相談してみるのもよいと思います。
長年、造園会社に勤め、主に圃場にて樹木の管理・栽培、造園時の樹木の選定などを担当。2019年秋から樹木専門「森さんの所」開業、代表。樹木の販売をメインに、植栽、剪定や冬囲いなどの管理業務を行なう。現在、娘さんが同社で修行中。
書いた記事を見る\ このページをイイネする /
※会員ログイン後はお気に入り登録されます。