第23回

花苗コーナーに並ぶ“ポット苗の選び方”のコツ

本格的なガーデニングシーズンですね。今回は、苗選びのコツをお伝え。 …香りを持つ植物の魅力に惹かれて、育てる、眺める、味わう―、日々の出来事をハーブ研究家のかりのあさのさんがつづります。「風葉香(ふうか)」は、風で葉っぱが揺れ香るハーブのことをイメージして。

プロフィール

かりの あさの

ハーブ研究家、ハーブ講座講師。ハーブのある暮らしの魅力を多方面から発信。

 

 

GWが明けて、ガーデニングシーズンが本格的にスタートしましたね!
園芸店やホームセンターなどの花苗コーナーには、色とりどりの花が並んで、見ているだけでも気持ちが躍るようです。
タネから育てる楽しみも格別ですが、苗からですと手軽にガーデニングを楽しむことができます。苗に育つまではナーサリーや農家さんといったプロの皆さんが大切に管理し、立派に育ったポット苗は店頭に並んでからも、スタッフさんが水やりなどのお世話をしてくれています。

 

今回は、苗を購入するときに役立つポイントを、いくつかご紹介したいと思います。

たくさんの中から、選んできた花苗たち(ジニアや三尺バーベナなど)。自宅のウッドデッキで定植を待っているところ
たくさんの中から、選んできた花苗たち(ジニアや三尺バーベナなど)。自宅のウッドデッキで定植を待っているところ

ポット苗の選び方のコツ!

ほとんどの苗は出荷の際に規格をクリアして流通されていますので、生育状況にさほど差はありませんが、以下のようなところをチェックしてみましょう。

①茎葉が生きいきとした緑色のもの

たくさん日光を浴びて生命力を蓄えていると、その後も健康的な成長が見込まれます。

②花よりも蕾(つぼみ)が多いもの

ポット苗から鉢や庭に植えると、根を張るための栄養を最優先にするので、花はもったいないですがカットすると早く着根して、結果的にはその後の花をたくさん楽しめます。

③分枝が多いもの

枝数が多いということなので、花数も多くなることにつながります。いわゆる「株が充実している」といわれるものです。分枝が少なめの苗でも、購入後に自分で成長芯をカットして、脇芽を増やすことも可能です。

④間延びしていないもの

日光不足になると植物は間延びします。「もやし」をイメージすると分かりやすいです。間延びしているものは、弱い感じがするのですぐ分かると思います。

ポット苗から鉢や庭に移しても元気がなければ、思い切って切り詰め、新しい分枝を増やして仕切り直すことができるので試してみましょう。ただし、品種によっては成長芯をカットしてはいけないものもあります。例えば、イタリアンパセリなど噴水のような形で成長していくセリ科や、レタスなどがそうです。

⑤花期を確認

暑さが苦手な品種は晩春でいったん開花を休みますし、咲き始めが遅くても秋遅くまで咲く品種もあります。開花時期は種類によってさまざまなので、花期と性質もチェックするとよいでしょう。

自宅の玄関周りのウェルカムエリア。シーズンを追って、花が入れ替わって咲いていく。上/初夏の寄せ植え、下/1カ月後の寄せ植えの様子
自宅の玄関周りのウェルカムエリア。シーズンを追って、花が入れ替わって咲いていく。上/初夏の寄せ植え、下/1カ月後の寄せ植えの様子

寄せ植えなどを作るとき、花期が早く終わってしまうものばかりを選ぶと、6月中旬以降に植え替え(花の入れ替え)が必要になります。秋まで長く咲く品種を一緒に植えておけば、交代して咲き続いてくれます。早く終わった苗が一年草であれば、抜き取ってもよいでしょう。また、一年草ばかりでなく、宿根草を合わせてあげるのもよいです。
どのくらいの期間咲いて欲しいのか、小花か大輪か、背丈はどのくらいがよいのか、一年草や宿根草など、ある程度は自分の中でイメージしておくと、店員さんに相談しやすくなると思います。

 

欲しい植物について、お店で聞く機会も増えると思いますので、事前にネットなどで調べてたり、可能であれば欲しい植物の写真を提示できると、店員さんも探しやすくなりますし、時間の短縮にもなるのでおすすめです。

宿根草の小道。ラムズイヤーやラミウム、アルケミラ モリスなどの定番エリア
宿根草の小道。ラムズイヤーやラミウム、アルケミラ モリスなどの定番エリア
ニセコ「ヴィラ ルピシア」のレストランの入り口。大人っぽい色合いで仕上げた花壇。チョコレートコスモス、フロックス、ジニア、三尺バーベナなど
ニセコ「ヴィラ ルピシア」のレストランの入り口。大人っぽい色合いで仕上げた花壇。チョコレートコスモス、フロックス、ジニア、三尺バーベナなど

また、苗売り場で苗を選ぶ際、手に取ったものをカゴに入れないのであれば、必ず元の場所に戻すことや、奥から苗を動かすときは周りの苗を傷めないように配慮するなどの優しさも持ってください。

 

これからの時期は、帰宅するまでの車中や袋の中は温度が高くなりがちです。ポット苗がカラカラに乾燥していると弱ってしまいますので、ポットの中の土も確認しましょう。
6月いっぱいくらいまでは、さまざまな植物の苗が順次入荷してきますので、何度か足を運ぶとたくさんの種類の苗に出会えます。

 

今シーズンの夏は、あまり蒸し暑くならないといいですね。ガーデニングシーズンを存分に楽しみましょう!

この記事を書いた人

かりの あさの

かりの あさの

ハーブ研究家。(株)ルピシア グルマン顧問。ハーブを取り入れた植栽デザインや料理の提案、また、ハーブ講座の講師として活躍。日本園芸協会ハーブコーディネーター、JAISハーブ学習指導員、JEAJアロマテララピーアドバイザーほか。 自宅の庭で100種類以上のハーブの植栽、野菜栽培を楽しむ。かりのあさのHP「ハーブまるごと生活」では、ハーブ&アロマのトータル情報をお届け。Facebook「かりのハーブcom」やInstagram「かりのハーブ」も。

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