春に向けた準備「苗づくり」その2――「鉢上げ」のタイミングと作業
藤井 純子
今回は、古くなった鉢のリメイク方法をご紹介――。 季節ごとの野菜やハーブ、果樹、お花など、相性のよいコンパニオンプランツを組み合わせながら育てて楽しむ“ポタジェのある暮らし”を紹介していきます。お料理や花のクラフトも。
藤井 純子さん
「Pure Potager(ピュア ポタジェ)」代表。ポタジェ・アドバイザーとしてセミナー講師のほか、新聞・雑誌にて執筆活動を行なう。野菜ソムリエ、ハーバルセラピスト。
古くなって色が褪せてしまった鉢(コンテナやプランター)、「まだ使えるのに、捨てるのはちょっと…」とためらう人も多いのでは? そこで今回は、簡単にリメイクする方法をご紹介します。好きな色を選んで塗るだけで、見違えるように美しくなりますよ!
・素焼き鉢
・下塗り用プライマー (使用した塗料:水性・ミルクペイント「マルチプライマー」/ターナー)
・お好みのペンキ (使用した塗料:水性・ローズガーデンカラーズ エナメルタイプ「エクリュ」/ニッペ )
・アンティーク塗装用ペンキ (使用した塗料:ミルクペイント「アンティークメディウム」/ターナー)
・ハケ 2本
・紙やすり
・紙皿
・段ボールなど(汚れ防止に)
・スポンジ、タオル(雑巾)
・手袋
1. 鉢の汚れを取り除きます。鉢をキレイに洗って、タオル(雑巾)や紙やすりなどで汚れを取ります。
2. 下塗り用のマルチプライマーを塗ります。下塗りをすることで、塗料がのりにくい素材(ガラスやプラスチックなど)とペンキの密着性を向上させる効果があります。全体にまんべんなく塗りましょう。
3. 内側もマルチプライマーを塗ります。ウォータースペースの少し下ぐらいまで塗って、しっかりと乾かします。
4. 1度目のペンキを塗ります。下塗りが乾いたら、1度目のペンキを塗って乾燥させます。今回は、植物の緑を引き立てるオフホワイト色(エナメルタイプ「エクリュ」)を選びましたが、お庭のイメージに合わせて好みのカラーを選ぶのがおすすめ。
5. 2度塗るとムラが目立たなくなり、キレイな仕上がりになります。ペンキを塗ったら、しっかりと乾かします。
6. アンティーク塗装でニュアンスをプラス。紙皿にアンティークメディウムを少し入れ、スポンジに少量つけてなじませるように塗布します。あえて汚れをつけることで、ナチュラルな雰囲気になります。
7. 全体をなじませます。濃くなりすぎたところをタオル(雑巾)で薄くのばして、色をなじませましょう。
8. 塗料が乾いたら、完成! 植物を植えて演出を楽しみましょう。
また、素焼きの鉢のほかにも、空き缶やプラスチック素材のプランターなども同じ手順でリメイクできます。質感を変えたいときは、ザラザラとした下地をつくる「ザラザラベース」(ニッペ)をあらかじめ塗ります。その上から好みのペンキを塗って仕上げるだけ。雰囲気がガラッと変わりますよ!
1.トマトの水煮缶なども再利用できます。底の部分にあらかじめ穴をあけておきましょう。
2. ザラザラベースを塗ってから好みの色の水性ペンキを塗り、少しアンティーク塗装を施してニュアンスをプラスしたら完成!
トマト缶のリメイクも素敵です。缶の上部に2カ所穴をあけて、麻ヒモで吊るします。植物を植えて、ハンギングのようにして空間の演出を楽しめます。
緑色のプラスチックのプランターに、ザラザラベースを塗ります。乾いたらお好みのペンキを塗って、アンティーク塗装を施します。プラスチックの場合は、強い衝撃を与えると塗料がはがれることがありますので、注意してください。
仕上がったら植物を植えて楽しみましょう。素焼きのリメイク鉢と並べても、違和感がなく馴染んでくれますよ。
古くなったプラスチックのプランターを再利用できることは、とてもエコですね。ちょっとした“ひと手間”をかけるだけで、愛着までわいてきます。
次回は、ベランダ栽培におすすめの“コンパニオンプランツ”を組み合わせた、「野菜とハーブの寄せ植え」をご紹介します。
「Pure Potager(ピュア ポタジェ)」代表。ポタジェ・アドバイザーとして道新文化センター札幌校などのセミナー講師のほか、新聞・雑誌にて執筆活動を行なう。また、ポタジェの魅力を一冊にまとめた「Green Finger ポタジェ~小さな庭が与えてくれる恵みと幸せ~」を執筆。「コーチャンフォーミュンヘン大橋店」で取り扱いのほか、HPに掲載のネットショップを利用。またはAmazonでも販売、「ポタジェ」で検索。
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