
今週の花(2月1日) アヤメ、ジャーマンアイリス.etc~花紀行
走川 貴美
エルミタージュ=隠れ家的な、走川さんご夫婦のお庭から、今が旬の「今週の花」を紹介します。北海道にも、いよいよ春の訪れです。
撮影:走川 正裕 ・ 貴美 文:走川 貴美
シャクヤクが咲き始めました! 大きな花は重たくて倒れそうなので、アイアン製の支柱を立ててサポートしてあげています。
バラとのコラボレーションを楽しみにしていたので、いまいちな感じに残念な気もしますが、大きくてきれいなシャクヤクの花は庭の中で存在感を放っています。
今シーズン、最初に咲いたバラは‘ワイルド エドリック’。ハマナスに近い品種です。株が大きくなるのでいつも切り詰めています。花は次から次と咲いてくれる優れものです。寒さに強いのも助かります。
2番手のバラは‘ウェッジ ウッド ローズ’です。この花は正面より横から見た方が、私はきれいだと感じています。優しいピンクの花色が好きです。
もうすぐ‘ピエール ドゥ ロンサール’も咲くと思います。ここ長沼では冬を越すと上方の枝が枯れてしまい、つるバラにはならないのですが、下方で重たそうに花を付けている様子に「何だかけな気だな…」といつも思います。それはそれで可愛いですね。札幌のよそのお宅の庭で、このバラがアーチに絡んで咲くのを見ると、ちょっと羨ましくなりますが…。
そのほか、‘サクラバラ’や実生から育ったバラなども少しずつ開花が増えてきて、もう少しするとバラの華やかな季節を迎えられそうです。
クレマチスもちらほら咲いてきました。つる性なので、庭に高さを加えてくれるのがよいですよね。
先日、ガーデンショップで購入してきたクレマチスは、写真とは少しイメージが違いましたが、花色や咲き姿など少し様子を見て、植え場所を決めてあげたいと思います。実物を見ないで購入しているので、仕方ないこともありますね! ガーデナー“あるある”です(笑)。
ジャーマンアイリス、アヤメも咲き出しました。花後には線(ライン)の細い葉が残って、庭に動きをつけてくれます。このような線の美しい植栽は、庭には必要です。
少しずつリレーしながら咲き続いていく“宿根草ガーデン”では、花を楽しめるのは少しの期間という種類が多く、あとは葉っぱばかりを眺めることになります。ですから、葉の形状や色合いも大事になります。いつもどこかで花が咲いているように植栽を考えるのも大事です。
私は、毎日庭を観察しながら、花がなくてさみしいと感じた場所や、ここに丸い形状の花や穂状の花が必要と考えたら、すぐに花を探しに出かけます。今の時期に咲く花を見つけるためのショップめぐりです。お目当てのものを見つけて帰ってきます。それだけでなく、ほかのものも一緒に買ってきてしまいますが…、ガーデンショップにいる時間は本当に楽しいですよね。
「お宅のお庭は、いつが一番いいですか?」とよく聞かれますが、一言では言い切れませんね。たくさんの花が咲くのは7月あたまですが、その時々にお気に入りの花が咲いているのですから。
この記事を書いた人
「オフィスサムグリーン」代表。「AMAサポーターズ倶楽部」代表、2016年に第27回「みどりの愛護」功労者国土交通大臣表彰受賞。日本フラワーデザイナー協会の講師なども務める。6年前から長沼町に移り住み、約750坪の庭を手入れしながら大好きな花々と緑に囲まれて暮らす。
書いた記事を見る\ このページをイイネする /
※会員ログイン後はお気に入り登録されます。