第9回

わたしの庭どうぐ <第8回> 「ラウンドタインフォーク」

ガーデニングを快適に! 使いやすい道具やおしゃれなガーデニングウェアを身に着けて、庭しごとを楽しく行ないましょう。「庭どうぐ」の基本の選び方、豆知識、おすすめなどを、園芸グッズの企画・開発も行なう武藤良幸さんが伝授します。

 

欧米のガーデナーにとって
「フォーク」はなくてはならない道具の一つ

「庭どうぐ」を仕事にする私の感覚ですが、ハンドフォークという道具を見ると、多くの日本人が「ガーデニングで使うもの」と認識できるのに、実際に持っている人や使いこなせている人はそれほど多くいないように感じます。

 

欧米でフォークは、ごく当たり前のガーデニングツール。そこにはハンドフォーク、ディギングフォーク、ヘイフォーク、マニュアフォーク、ピッチフォーク、ボーダーフォークなど、いろいろな呼び名のフォークがあり、大きさも形も使い方もさまざままです。欧米のガーデナーにとってフォークは、ハサミやショベルと並んでなくてはならない道具。だからこそ、改良に改良が重ねられて種類が増えていったようです。

フォークはほかの道具と並んで、庭の手入れになくてはならない一つ
フォークはほかの道具と並んで、庭の手入れになくてはならない一つ

一方、日本ではどうでしょう。「フォークを使うガーデナーが少ない」と感じる理由を考えてみました。
日本には古くから備中鍬(びっちゅうぐわ)や熊手といった爪のある農具があり、それらをフォークのイメージと重ねている人が少なくないように思います。もしかするとそのイメージによって、自分のガーデニングスタイルにフォークは必要ないと思うガーデナーがいるのかも…。

そう思っている方がもしこのコラムをご覧でしたら、まずは小さなハンドフォークを庭で使ってみませんか。欧米のガーデナーがフォークを手放さない理由がわかるかもしれませんよ。

フォークの大きさや形は、用途によりさまざま。干し草や堆肥をすくうヘイフォーク、足で踏み込んで土を耕すディギングフォーク、狭い植え込みや花壇に便利なハンドフォークなど
フォークの大きさや形は、用途によりさまざま。干し草や堆肥をすくうヘイフォーク、足で踏み込んで土を耕すディギングフォーク、狭い植え込みや花壇に便利なハンドフォークなど

ハンドフォークは、①土に穴をあける(土の中に新鮮な空気を送る:エアレーション)、②土を起こす(固い土をほぐす:耕運・耕起)、この2つが基本の使い方。フォークを土に挿して、テコの原理で土を起こします。挿しやすくて起こしやすい、これが使いやすいフォークの条件です。
これ以外にも雑草を根ごと掘り起こす、土の中の石やゴミを取り除く、球根を掘り出す、根鉢をほぐす、堆肥を攪拌(かくはん)するといったような使い方ができます。

 

一般的なハンドフォークは爪が平型の「ボーダーフォーク」が多く、耕運や土壌改良に効果的。丸棒型の「ラウンドタインフォーク」は固く締まった土でも深く挿しやすく、エアレーションに便利。また、土の中の球根や石を取り出したり、移植する植物の根をほぐしやすい特徴もあります。

英国「bulldog」社製の「ボーダーフォーク」。平型の爪は土を捉えやすい特徴がある
英国「bulldog」社製の「ボーダーフォーク」。平型の爪は土を捉えやすい特徴がある
英国RHS推奨、「Burgon&Ball」社製の「ラウンドタインフォーク」。固い土にも挿しやすく、屈強なガーデナーが力任せに使ってもそう簡単には壊れないよう頑丈に作られている
英国RHS推奨、「Burgon&Ball」社製の「ラウンドタインフォーク」。固い土にも挿しやすく、屈強なガーデナーが力任せに使ってもそう簡単には壊れないよう頑丈に作られている

庭とガーデナーのスタイルがますます多様化している今だからこそ、ガーデニングをより楽しむためのきっかけや選択肢として知ってほしい庭道具の一つ、それがフォークです。

 

この記事を書いた人

武藤 良幸

武藤 良幸

「momiji合同会社」代表。「momiji(もみじ)」は人と園芸、人と庭をつなぐための会社。若い園芸家や庭師を育て、彼らの道具や新しいガーデニンググッズの企画・販売を行なう。また、おしゃれな道具など介し、園芸・ガーデニングの普及活動に努めている。

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