第8回

北海道の花育て【8月】―バラのこと。来シーズンに向けたシュートの処理

北海道のバラや宿根草、芝生や樹木、病害虫についてなど季節のお手入れ・管理をプロの皆さんが伝授。ここでは、「バラ」についてお伝えします。

教えてくれる人

曽根 浩太さん
岩見沢市にある「いわみざわ公園バラ園」勤務。工藤敏博氏(イコロの森)に師事し、バラ園の管理にあたる。

曽根 浩太さん(いわみざわ公園バラ園)
曽根 浩太さん(いわみざわ公園バラ園)

花付き・越冬の心配を軽減!
つるバラのシュートの処理について

今回は、来シーズンにつなげるための、つるバラの処理についてお伝えしたいと思います。

春につるバラの誘引を終えてから、初夏の花が咲き、それと同時に新しい枝(シュート)が伸びてきていると思います。伸びてきたシュートはそのままにしてしまうと、見栄えも伸びも悪いので誘引を行ないましょう。
春に行なう花を付けさせるための誘引とは異なり、枝を伸ばすための誘引となります。この場合、枝が目立たないように葉っぱの間に入れ込み、できるだけ真っすぐに誘引します。もし元の枝よりも上に出てしまい、真っすぐに伸びて格好がつかなければ、緩やかに角度をつけて誘引してあげてください。

誘引前。シュートが伸び、樹形が乱れたように外側に飛び出ている
誘引前。シュートが伸び、樹形が乱れたように外側に飛び出ている
誘引後。葉の間にシュートを入れ込んで、真っすぐ上に誘引
誘引後。葉の間にシュートを入れ込んで、真っすぐ上に誘引

シュートは来年以降に活躍してくれる枝です。邪魔だからといって切ってしまうと、来シーズンは花付きが著しく悪くなるので注意しましょう。

また、みずみずしいシュートをそのままにしておくと秋まで伸び続け、枝が固まらず(※)凍害にあってしまいます。そのため、道央地域ですとお盆くらいまでに、シュートの先端を指で摘まんで折る「シュート止め」という作業を行ないます。早く止めれば早く枝が固まってくれますが、伸びも止まってしまいますので、耐寒性の弱い品種は8月上旬くらい、強い品種はお盆くらい行なうなど、品種によって差をつけるとよいかもしれません。
シュートの本数が多い場合には、軟弱なものは間引いて、強い枝に栄養を集中させることも大切です。

 

※枝が固まる:若い枝から、しっかりと丈夫な枝に仕上がる(成長しきって伸びが止まり、枝になる)
シュート(枝先)。今シーズン伸びてきた、まだ細くやわらかな若い枝
シュート(枝先)。今シーズン伸びてきた、まだ細くやわらかな若い枝
シュート止め。シュートの枝先を摘まんで折り取る
シュート止め。シュートの枝先を摘まんで折り取る

シュートの処理によって、来シーズンからの花付きに差が出てしまいます。多すぎるシュートは枝を間引いたり、シュート止めを行なってしっかりと枝をつくってあげることで、越冬時の心配や花付きがよくないなどの悩みも軽減できると思います。

この記事を書いた人

曽根 浩太

曽根 浩太

酪農学園大学卒業後、地方公務員を経て「いわみざわ公園バラ園」へ勤務。北海道のバラ栽培の専門家・工藤敏博氏(イコロの森)に師事し、バラ園の管理・栽培にあたる。今後の北海道のバラ栽培における専門家の一人。

書いた記事を見る

\ このページをイイネする /

2

※会員ログイン後はお気に入り登録されます。

連載記事

    • TOP
    • COLUMN
    • 北海道の花育て【8月】―バラのこと。来シーズンに向けたシュートの処理