北海道には、素敵な庭づくりを楽しむガーデナーが多数います。お庭の様子や植栽デザイン、演出のアイデアやこだわりなど、多彩なシーンをご紹介していきます。
今回は、連載「今週の花 ~エルミタージュの庭から」でおなじみの走川貴美さんのお庭です。どのようにお庭づくりを楽しんでいるのか、お伝えしたいと思います。
北海道には、素敵な庭づくりを楽しむガーデナーが多数います。お庭の様子や植栽デザイン、演出のアイデアやこだわりなど、多彩なシーンをご紹介していきます。
今回は、連載「今週の花 ~エルミタージュの庭から」でおなじみの走川貴美さんのお庭です。どのようにお庭づくりを楽しんでいるのか、お伝えしたいと思います。
夕張郡長沼町/走川さんの庭
走川さんが、こちらの庭づくりを始めたのは16年前。長年の夢であった「田舎暮らし」のため、札幌近郊の長沼町で、この広い庭付きの家を購入しました。
敷地の広さは自宅や納屋も含め、合わせて750坪。お庭だけでも350坪以上あります。最初の10年は札幌で仕事をしながら、週末の度に通って庭づくりをする日々。その後2015年(7年前)に、長沼に移り住みました。
宿根草をメインにバラは30種類ほど植栽し、クレマチスやハーブ、日陰には山野草やリーフ類なども。「植物は何種類くらいあるのですか?…とよく聞かれますが、もう分からないですね」と走川さんは笑います。
花のお手入れは走川さんが行ない、テラス部分や構造物はご主人が担当されているそうです。
購入時にはすべて芝生だったという家の周りのエリアは、植栽スペースとレンガ敷きの憩いのスペースに。みんなが楽しめる明るい花を中心に植栽しています。例年ですと春から秋にかけては親戚や友人たちが集まり、花に囲まれて楽しい時間を過ごしていましたが、「今年は3年ぶりに、息子や姪っ子らが子どもを連れて訪ねてくれました。このご時世ですかね」と走川さん。
リビングの窓からの眺めも素晴らしく、憩いのテラスと花々を一望できるのが魅力。毎朝、カーテンを開け、お庭の様子を眺めるのが楽しみなのだとか。「バラの時期には香りが外から漂ってくるのも、贅沢ですよね」。
また、さらに奥には、納屋のあるお庭のエリアが広がります。広々とした空間につるバラのアーチやパーゴラのダイナミックな演出と、季節ごとのさまざまな宿根草が咲き続いていきます。花色は白とピンクを中心に、黄色の花やグリーンで引き立てるようにして。また、ブルーを差し色として使っています。
走川さんにとって〝お庭″は、「花咲くの姿や香りに癒されながら、リラックスできる空間」。現在もまだまだ庭づくりの最中とのことですが、ご自分はもちろん共に過ごす家族、そして愛犬ピーチちゃんも、自由に思い思いの時間をここで過ごしているそうです。
広いお庭には、演出のポイントがたくさん。季節ごとに見どころも変化してくそうです。
【ポイント01】 つるバラ‛ポールズ ヒマラヤン ムスク'の誘引。イギリスの「クイーンズ メアリー ガーデン」風にロープを使って演出し、自然な枝振り、形状に仕立てています。
【ポイント02】 パーゴラやアーチをはじめ、オベリスクやフェンスなどを使って高低差を生かす演出を施しています。動きや広がりをもたらし、見え隠れして期待感を持たせる効果も。
【ポイント03】 花や葉の色合わせや異なる形の組み合わせ、高さのある植栽をアクセントに加えるなど、色や形、草姿まで考慮して植栽デザインを考えています。
【ポイント04】 日陰はリーフスポットに。ヒューケラ、ホスタ(ギボウシ)、シダなど葉色の組み合わせが魅力です。ホスタロードや日陰の花壇、エンレイソウ、ヒトリシズカ、クルマバソウ、シラネアオイなど山野草が咲くエリアも。
バラやクレマチスが最盛期を迎えた後は、多彩なアジサイとアナベル、秋に向かってキキョウ、ワレモコウ、カライトソウ、シュウメイギク、ススキ…と、お庭の季節が変わっていきます。
北海道のガーデニング&カルチャーWEBマガジン「niwacul(ニワカル)」編集部。ていねいな暮らしを楽しむガーデナーによる、北海道の生活情報発信メディアです。
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