第11回

わたしの庭どうぐ <第11回> ガーデニング道具を腰に携帯する「ツールポーチ」

ガーデニングを快適に! 使いやすい道具やおしゃれなガーデニングウェアを身に着けて、庭しごとを楽しく行ないましょう。「庭どうぐ」の基本の選び方、豆知識、おすすめなどを、園芸グッズの企画・開発も行なう武藤良幸さんが伝授します。

 

「ツールポーチ」選び! 丈夫でシンプルで身軽、そして気分が上がるものを

庭どうぐを腰に携帯する「ツールポーチ(ベルトポーチ)」と聞いて、皆さんはどういうものをイメージしますか?
大工さんや電気工事士さんが工具を入れる腰袋のようなもの(?)、木に登る植木屋さんのベルトにぶら下がる剪定バサミやノコギリケース(?)、 美容師さんの腰にあるシザーケースをイメージする人もいるかもしれませんね。

ご自分のガーデニングスタイルに合うツールポーチを探しているガーデナーは多いものの、選択肢や販売店はあまり多くないのが現状です。手に取って選べないから、ネットの口コミを頼りに通販で買う人も少なくないようです。あとで後悔しないように、「ツールポーチ」選びのヒントのようなものを、今日はお伝えしてみたいと思います。

ツールポーチを選ぶとき、まず最初に悩むのが容量(大きさ)ではないでしょうか。ツールポーチに何を入れるか、そんなイメージを膨らませてみると…「ツールポーチには枝切りと芽切りのハサミ2本と、折りたたみノコギリも入れて。いや待てよ、メモとぺンも入れたいし、メジャーやワイヤーに、ルーペもスマホも入れたい。あと移植ゴテも入るように、大きめのポーチにしよう!」。

こういうイメージで買った大容量のツールポーチ、実際に腰につけてみるとどうでしょう。物を入れ過ぎると重いし、ごちゃごちゃして出し入れしにくいし、大きなポーチが植物やフェンスに引っかかり、歩いてもしゃがんでも邪魔くさい。せっかくの容量も機能も持て余す結果になりがちです。

意外に思われるかもしれませんが、広大なガーデンに入るとか、木に登るような高所作業でもしない限り、ガーデナーにとってツールポーチの容量はそれほど重要ではありません。その日に最も使いそうな庭道具を2個か3個厳選してポーチに入れ、入り切らないものはトラッグやツールバッグに入れて庭に出ればいいのです。
ハサミ1本しか携帯しないならシザーケースだけで十分ですし、庭ではできるだけ身軽になることを優先しましょう。容量が少ないのは不便かもしれませんが、不便だからこそ想像力と工夫が生まれ、それがガーデニングのスキル向上につながります。
今日は庭で何をするか、何をどう使うかをイメージしつつ、携帯する道具を厳選してみてください。

mont-bell(モンベル)のフィールドポーチ(Mサイズ)。私が愛用している一つ。今日の作業に必要な一通りの道具が入る。開口部が広く使い勝手もよい
mont-bell(モンベル)のフィールドポーチ(Mサイズ)。私が愛用している一つ。今日の作業に必要な一通りの道具が入る。開口部が広く使い勝手もよい

そんな理由から、ガーデナーが腰につけるポーチは軽さと動きやすさの面で、マチ(厚み)はできるだけ薄い方がおすすめ。また、道具を出し入れしやすいことも重要で、そのための収納スペースの深さや幅を気にする必要がありますが、一般的なツールポーチにありがちな、たくさんのポケットが付いたものより、間口が大きくて深さ10~15cmほどの収納スペースが1つか2つあるシンプルなツールポーチが実用的です。

 

素材は本革、合皮、化繊、帆布といった種類があり、中でも本革製のツールポーチは人気です。使い込むと馴染んで風合いも増しますが、庭で使うには紫外線や水分、すり傷によって短期間で劣化していくため、レザー用の保湿剤やクリーナーでメンテナンスをすることも大切です。

 

genten ベルトポーチ

収納ポケットは表に2つ、裏に1つで、マチのない薄型のレザーポーチ。実はフローリストの愛用者が多いポーチです。すでに「genten(げんてん)」の現行ラインナップからは外れてしまっているようですが、デザイン性にも優れ、シンプルゆえに使いやすくてスタイリッシュ。

私が庭の点検のために、持ち出した道具。表のポケットには剪定ハサミとメモ帳とペン、裏のポケットにはスマートフォンを入れている
メモ帳なら入る広さ。隣りのポケットには剪定バサミを。気になることがあれば、ハサミやメモをさっと取り出せる気軽さと動きやすさが気に入っている。ただし、布地で耐久性はあまりはない
メモ帳なら入る広さ。隣りのポケットには剪定バサミを。気になることがあれば、ハサミやメモをさっと取り出せる気軽さと動きやすさが気に入っている。ただし、布地で耐久性はあまりはない
裏(身体側)のポケットにはあまり出し入れの必要もなく、破損防止のためにもスマホを入れている
裏(身体側)のポケットにはあまり出し入れの必要もなく、破損防止のためにもスマホを入れている

本来は旅先やお散歩で活躍するベルトポーチのため、刃物を直接入れるにはポケットの中に当て皮を入れるといった補強が必要ですが、ファッションにもこだわるフローリストやガーデナーの評価が高く、再販を願う人は多いように思います。

 

mont-bell フィールドツールポーチ

「mont-bell(モンベル)」のツールポーチ。420デニールの頑丈なナイロン素材で、雨や泥汚れも気にせずに使える実践的なツールポーチだと思います。

Mサイズのフィールドポーチ。土壌のチェックと低木剪定の目的で、選んだ庭道具。土に穴をあけるディバー、土壌酸度計、剪定バサミ、手の平サイズのノコギリ、カットした切り口の癒合剤を入れている
縁には心材が入った開口部。物の出し入れがとてもしやすく、動作の邪魔をしない形が気に入っている
縁には心材が入った開口部。物の出し入れがとてもしやすく、動作の邪魔をしない形が気に入っている
耐久性のあるナイロン地で、雨の日も気兼ねなく使える
耐久性のあるナイロン地で、雨の日も気兼ねなく使える

大きな開口部の縁には心材が入っていて、出し入れしやすいのも特徴です。芽切りのような先端が尖った刃物を直接入れるには、ポケットの底に当て皮を入れておくと長持ちします。Sサイズ 2,750円、Mサイズ 3,300円(税込)と、庭で気兼ねなく使える価格も魅力的です。

 

丈夫でシンプルで身軽、そして気分が上がる。そんなツールポーチが見つかるといいですね! 庭での作業もスムーズに楽しくなって、スキルアップにもつながるはずです。

 

*皆さんの“愛用の庭道具”がプロのコメントやアドバイスとともに、「niwacul(ニワカル)」サイト記事に取り上げられるかも。詳しくはコチラ

この記事を書いた人

武藤 良幸

武藤 良幸

「momiji合同会社」代表。「momiji(もみじ)」は人と園芸、人と庭をつなぐための会社。若い園芸家や庭師を育て、彼らの道具や新しいガーデニンググッズの企画・販売を行なう。また、おしゃれな道具など介し、園芸・ガーデニングの普及活動に努めている。

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