第9回

北海道の花育て【9月】―樹木・果樹のこと。 支柱で保護している樹木の確認は今のうちに!

北海道でのバラや宿根草、芝生や樹木、病害虫についてなど季節のお手入れ・管理を専門家が伝授。ここでは、「樹木・果樹」についてお伝えします。

教えてくれる人

森 正浩さん
樹木専門「森さんの所」代表。樹木の販売をメインに、植栽、剪定や冬囲いなどの管理業務を行なう。

森 正浩さん(樹木専門 森さんの所)
森 正浩さん(樹木専門 森さんの所)

倒木防止や根の活着のために施した支柱と木々のチェック

樹木を植えるときに、風の強い場所や上部に比べて根の小さなものは「支柱」をして、倒木防止や根の活着をよくしてあげることが多くあります。その際の縛り方が緩いと支柱と樹木がこすれ合って傷がついたり、支柱の役目を果たさない場合もあります。支柱を施す際は、支柱材と樹木の間にあて物を挟んでしっかり結ぶようにします。

樹木を植えた際の支柱立ては、倒木を防ぎ、根の活着をよくするために行なう方法の一つ
樹木を植えた際の支柱立ては、倒木を防ぎ、根の活着をよくするために行なう方法の一つ

樹種や植える場所によって、支柱が必要となる年数が変わってきます。基本的には2~3年ほどで外してもよいですが、水はけの悪い場所では根の張りがよくないので、状況を見ながら数年遅くしていてもよいと思います。
また、マメ科のキングサリやニセアカシアなどは根が粗く倒れやすいので、支柱する期間は長めに行なって保護します。スモークツリーは品種によって成長の早いものもありますが、ウルシ科なのでマメ科同様に根が粗く倒れやすい傾向があります。

スモークツリー(左上)とニセアカシア(右上)、キングサリ(下)。根が粗く倒れやすい樹種なので、植え付け後は特に注意
スモークツリー(左上)とニセアカシア(右上)、キングサリ(下)。根が粗く倒れやすい樹種なので、植え付け後は特に注意

ここで注意が必要なのは、成長は早いのに、支柱を長期間しておかなければいけない樹木についてです。成長が早いということは幹が太るのも早く、支柱を結束している縄が木に食い込んでしまうことがあります。少し食い込むくらいのタイミングで見つけた場合は、新しいあて物に変えて縛り直してあげれば大丈夫です。
もし気づくのが遅れると、縛り目が幹や枝の中に潜り込んでしまい、外せなくなる場合もあります。成長とともに木は大きくなっていきますが、縄が潜り込んでしまった箇所は幹が太ることができず、重さを支えきれずにそこから折れてしまったり、縛り目から上が枯れてしまうこともあります。

幹に縄が食い込んでしまっている
幹に縄が食い込んでしまっている
幹に縄が食い込み、上部が枯れてしまうものも
幹に縄が食い込み、上部が枯れてしまうものも

また、支柱材のサラシ竹が折れてぶら下がっていたり、焼丸太の縛り目が擦り切れている場合も、竹や丸太を外すだけではなく、樹木に結束していた縄類もきれいに外してあげてください。樹木は幹が太っても縄を切ることはなく、そのまま巻き込んで成長してしまいます。

樹木の支柱の立て直し

樹木を植えた際に行なう支柱立てと同様の作業です。必要に応じて、縛っている縄類や組んでいる支柱をきれいに外してから、支柱の立て直しをします。

 

1) 支柱があたる部分にはあて物(杉テープなど)で保護する

 

2) サラシ竹を使う場合、ノコギリで表面を四角く削いで支柱を組むとズレ防止に

 

3) 支柱をしっかり立てて結束。組んだ支柱の間に割を入れる(支柱の間に1カ所縄を回す)と、しっかりと固定することができる

 

4) しっかりと縄を結んで固定したら、支柱立ての完成

 

これから冬に向かっていく北海道。雪の重みによって、縄が食い込んでしまった箇所が折れたり、結束していた縄が切れていて倒れてしまう…なんてことが起きないように、今の時期に確認しておくことをおすすめします。

この記事を書いた人

森  正浩

森 正浩

長年、造園会社に勤め、主に圃場にて樹木の管理・栽培、造園時の樹木の選定などを担当。2019年秋から樹木専門「森さんの所」開業、代表。樹木の販売をメインに、植栽、剪定や冬囲いなどの管理業務を行なう。現在、娘さんが同社で修行中。

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