第10回

北海道の花育て【10月】―芝生のこと。秋の芝生の更新作業と冬前の施肥

北海道でのバラや宿根草、芝生や樹木、病害虫についてなど季節のお手入れ・管理を専門家が伝授。ここでは「芝生」についてお伝えしていきます。

教えてくれる人

赤石 恵一さん
造園店「エルガーデン」代表。個人の庭から、公共の緑地帯の緑地帯の維持管理・工事まで行なう。

赤石 恵一さん(エルガーデン)
赤石 恵一さん(エルガーデン)

涼しくなった秋から冬前に
行なっておきたい芝生の作業

10月に向かって気温が少しずつ安定してきました。その年よっては長雨が気になるところではありますが、寒地型の芝生にとっては涼しい環境がもともと好きなので、健康を取り戻すにはよい時期です。
10月に入ると芝の刈り込み頻度は、旺盛に育つ夏の時期から比べると回数は減ってくるでしょう。芝刈りの目安は、決めた日に刈るというよりも、日々観察して「葉先が伸びたな…」と感じたら刈り込むことが大事です。

また、涼しくなった秋は、芝の更新作業(エアレーション作業から目土散布まで)に適した時期でもあります。年数が経って芝の生育状況が上手くいっていない場合や、日々の踏圧によって地面が固くなっている場合などに、この作業を行なうことをおすすめします。

 

エアレーションと目土散布の作業

公園やゴルフ場などの広い場所でしたら専用の機械が必要ですが、一般のご家庭では市販の器具や園芸用のフォークなどでも代用できます。
作業は、縦・横とも10cm間隔・深さ5~10cmの穴をあけ、その後全面に目土を3~5mmほど散布する工程がよいでしょう。一連の流れで行なうことをおすすめします。使用する目土は、砂状の水はけのよい土(砂)を選びます。市販の専用土「芝の目土」も各種ありますので、それを使うと便利かもしれません。

エアレーション作業。土に穴をあけて、土中に空気を送り込む。市販の器具を使うとよい
エアレーション作業。土に穴をあけて、土中に空気を送り込む。市販の器具を使うとよい
コアを抜き、あいた穴に目土を散布すると有効
コアを抜き、あいた穴に目土を散布すると有効

目土散布を行なったら、ホウキなどでしっかり芝にすき込みましょう。コアを抜いてエアレーションした際、コアはきれいに撤去し、その穴に新しい専用土や土(砂)をすき込むイメージです。この作業は、春と秋の時期が適していますので、庭の芝生の状態が気になる方はチャレンジしてみてください。

 

冬前に体力をつけさせる施肥

これから半年近くも雪の下になる北海道ですが、芝生が休眠する前のこの時期に、体力をしっかりとつけさせてあげることも大事です。気温が下がって日中15℃以下の環境では芝自体が休眠体制になり、肥料分を吸収しづらくなります。そのため、今のうちに施肥を行なってあげましょう。

越冬前の施肥は、チッ素分が多めの化成肥料を使うことで、春先の芝の萌芽を早める効果が期待されます。施肥量は、市販される各肥料によって肥料成分に違いがあるので一概に言えませんが、目安として大人の手で一握り(20g程度)の量を、1平米(1m×1m)に散布するとよいでしょう。肥料を塊(かたまり)で落とさないことも注意が必要です。
来春も、青々とした芝生になることを期待して、楽しみながら肥料散布を行なってみましょう。

2年目になる会社(エルガーデン)の庭。芝生はタネをまいて育てた
2年目になる会社(エルガーデン)の庭。芝生はタネをまいて育てた

話は変わりますが、北海道日本ハムファイターズの新球場が来春の開業に向け、急ピッチで工事が進められています。ご存じの方も多いと思いますが、新球場のグランドは生芝にチャレンジするとのこと。…選手のことを第一に考える球団なのですね、やはり応援したくなります。もちろん、管理の面を考えると今は優れた人工芝もあるのですが、あえて生芝でグランドを作る新球場。オープンを心待ちに、来春はぜひ訪れてみたいと思っています。

この記事を書いた人

赤石 恵一

赤石 恵一

恵庭市にある造園店「エルガーデン」代表。公共の緑地来の維持管理・工事をはじめ、個人の庭の設計・施工などのも行なう。芝庭・バラの庭を得意とする。ご自宅の庭では、バラの庭づくりを長年楽しんでいる。

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