第5回

11月に行くべき釧路のガーデン観光

広い北海道に点在するガーデンも飛行機を利用すればひとっ飛び。貴重な旅の時間を効率的に使ってガーデン観光を楽しみましょう。

第5回目は、11月に行くべき「たんちょう釧路空港」の周辺エリア。北海道の冬に向けた準備が始まる季節、越冬準備をするタンチョウの姿がチラホラ。ガーデンが終了を迎える中、季節を忘れて道東エリアではなかなか見られない樹木に触れられるスポットなど 「たんちょう釧路空港」周辺のガーデン観光をご紹介します。

たんちょう釧路空港から出発するガーデン観光

一年を通して緑に覆われる憩いの場
「 EGG(釧路港東港区北地区緑地 )」

釧路市のウォーターフロント、名橋・幣舞橋のたもとに建つ複合商業「釧路フィッシャーマンズワーフ」の中核施設として、平成元年にオープン
釧路市のウォーターフロント、名橋・幣舞橋のたもとに建つ複合商業「釧路フィッシャーマンズワーフ」の中核施設として、平成元年にオープン

EGGとは「いつも緑を」の願いをこめて、「EVER GREEN GARDEN」の頭文字を冠した、屋内植物園。厳しい冬の長い釧路でも、一年を通して花と緑を楽しみ、太陽と水辺に憩うスペースとして多くの市民や観光客に愛されているスポットです。

夏期は6時から、冬期は7時から開園。年中無休、無料で利用できる
夏期は6時から、冬期は7時から開園。年中無休、無料で利用できる

関東圏に自生する常緑広葉樹を中心に約40種類の樹木が植栽され、ツツジやシャクナゲ、ナンテンなどの低木から、クスノキやヤマモモなど5mを超える高木などの常緑樹が年中鑑賞できます。寒冷地型園内緑地として総ガラス張りで整備されているので、天候を気にせずオールシーズン利用でき、冬期間も太陽の日差しの下で森林浴気分が味わえます。施設の中央には流水路があり、樹木の景観とともに水のせせらぎにも癒されてください。

11月初旬からはサザンカの開花が始まる
11月初旬からはサザンカの開花が始まる
オータムコンサートなど開かれ市民の憩いの場としても
オータムコンサートなど開かれ市民の憩いの場としても

年間を通してさまざまな花が楽しめますが、11月初旬から12月にかけてはサザンカが見ごろに。サザンカはツバキ科ツバキ属の常緑樹で、耐寒性が弱いため北海道の屋外ではほとんど見ることができません。1月頃からは、追いかけるようにツバキの開花も始まります。

また、展示会やコンサート会場などで利用されています。2011年の東日本大震災の津波による塩害で一部の樹木が弱り、花が咲きづらい状況が続いていますが、今年から試験植栽を行ない、再生に向けて取り組んでいます。道東エリアではなかなか見られない樹木も多いので、ぜひ足を運んでみましょう。

【たんちょう釧路空港からのアクセス】

車で国道240号、国道38号を走行して約30分。交通機関を使用する場合は、「リムジンバス釧路空港線」フィッシャーマンズワーフMOO行に乗車し、「フィッシャーマンズワーフMOO」停で下車後すぐ。

 

■EGG(釧路港東港区北地区緑地)
住所:北海道釧路市北大通2丁目2番地
TEL:0154-23-0600(指定管理者:(株)釧路河畔開発公社)

営業時間:(4月~10月)6:00~22:00、(11月~3月)7:00~22:00

料金:無料

※詳しくはHPをご覧ください。

一年を通してタンチョウを観察・学べる
「阿寒国際ツルセンター【グルス】」

シーズン中は雪原に舞う優雅なタンチョウの姿を観察できる
シーズン中は雪原に舞う優雅なタンチョウの姿を観察できる

阿寒国際ツルセンター【グルス】は、専門の研究員がタンチョウの生態や行動などを研究、発信し、タンチョウの保護に役立てていく国内唯一のタンチョウのための施設です。釧路市は特別天然記念物タンチョウの越冬地として知られ、タンチョウへの人工給餌をはじめ古くからタンチョウの保護に関わってきました。

阿寒国際ツルセンター【グルス】
阿寒国際ツルセンター【グルス】
展示室ではタンチョウの四季の姿や生活をまとめたオリジナルの映像を200インチの大画面で紹介
展示室ではタンチョウの四季の姿や生活をまとめたオリジナルの映像を200インチの大画面で紹介

センター内にはタンチョウの生活や習性、からだのしくみなどを分かりやすく解説した展示コーナーや、生きいきとしたタンチョウの姿を伝える映像コーナー、文献や映像資料を集めたライブラリーコーナーがあり、タンチョウの四季の姿や生活をパネルや映像を通じて詳しく知ることができます。また、野外飼育場では、マナヅルとタンチョウが自然に近い状態で飼育されており、一年を通して間近で観察できます。

タンチョウは日本の野鳥の中でも最大級の大きさ。全長は1.4m、翼を広げると2.4mにも達する
タンチョウは日本の野鳥の中でも最大級の大きさ。全長は1.4m、翼を広げると2.4mにも達する

11月から分館のタンチョウ観察センターで野生のタンチョウへの給餌が開始されます。雪が降って自然のエサがなくなると給餌を頼ってタンチョウたちが集まってくるので、12月下旬から2月には多いときで100羽以上の野生のタンチョウを見ることができます。タンチョウ観察センター内には無料双眼鏡も備えられているので、暖かい室内からゆっくりと優雅なタンチョウの姿を観察できます。喫茶では、窓越しにタンチョウの姿を眺めながらホットドリンクで休憩するなんて体験も。

2022年6月には、同館で飼育しているタンチョウのペアにヒナが誕生! 名前は一般募集と投票で「ヒナタ」ちゃんに決定しました。可愛らしいヒナの成長も楽しみです。

【たんちょう釧路空港からのアクセス】
車で国道240号を走行して約25分。交通機関を使用する場合は、路線バス「阿寒線」阿寒湖バスセンター行に乗車し、「丹頂の里」停で下車後、徒歩3分。

 

■阿寒国際ツルセンター【グルス】
住所:北海道釧路市阿寒町上阿寒23-40

TEL:0154-66-4011

営業時間:9:00~17:00

料金:大人480円、小中学生250円/団体(15人以上)大人350円、小中学生180円

たんちょう釧路空港で見つけた
空港限定のおみやげ

木ぼり動物シリーズ(くま、キタキツネ) 各1,430円
木ぼり動物シリーズ(くま、キタキツネ) 各1,430円

ふわっ&サクッ食感の生地にさっぱりとしたチーズクリームをサンド。釧路らしいパッケージも評判です。

【販売店】ANA FESTA 釧路店(たんちょう釧路空港ターミナルビル2F)

「horo酔(ほろよい)カタラーナ」 1,512円(冷凍品、保冷剤込)
「horo酔(ほろよい)カタラーナ」 1,512円(冷凍品、保冷剤込)

地元の酒蔵「福司」の日本酒と道産生クリーム、カスタードを贅沢に使ったカタラーナです。

【販売店】BLUE SKY 釧路空港店 出発ロビー店(たんちょう釧路空港ターミナルビル2F)

ガーデンへ向かう途中のお立ち寄りスポット

体にやさしい手づくりスイーツ
RHYTHM(リズム)

オーガニック素材を使った焼き菓子や、豊富なドリンクが揃うカフェ。自家製パンの「阿寒ポークサンド」や、道東産生乳とオーガニックシュガーで作るソフトクリームもおすすめです。

道産素材を使い丁寧に焼き上げる「北海道946クッキー」3枚セット490円
道産素材を使い丁寧に焼き上げる「北海道946クッキー」3枚セット490円
自家製シフォンケーキの「季節のトライフルケーキ 巨峰」テイクアウト390円
自家製シフォンケーキの「季節のトライフルケーキ 巨峰」テイクアウト390円
明るい陽が射しこむ店内。国道38号線沿いで、店の前に駐車場がある
明るい陽が射しこむ店内。国道38号線沿いで、店の前に駐車場がある

■RHYTHM(リズム)

住所:釧路市鳥取大通8丁目7-27

TEL:0154-52-5544

営業時間:10:30~17:00(L.O.16:30)

定休日:日曜、祝日

釧路産サンマとニシンの自家製魚醤
魚一(うおっち) ら~めん工房

名物の「魚醤ラーメン」は、魚の内臓や脂を取り除き、旨味だけを引き出した自家製魚醤が味の決め手。スープはあっさり味とこってり味の2種を用意し、麺の太さも選べます。

「魚醤ラーメン あっさり味」900円。スープを飲みほしてしまう一杯
「魚醤ラーメン あっさり味」900円。スープを飲みほしてしまう一杯
「釧路丹頂市場」内、カウンター10席のみの店内。味噌や塩も人気
「釧路丹頂市場」内、カウンター10席のみの店内。味噌や塩も人気

■魚一(うおっち) ら~めん工房 

住所:釧路市幸町13丁目1(釧路丹頂市場内)

TEL:0154-23-4541

営業時間:9:00~16:30(スープがなくなり次第終了)

定休日:日曜

創業50年、くつろぎのレトロ喫茶
仏蘭西茶館(フランスサカン)

ノスタルジックな空間で、コーヒーや懐かしのクリームソーダ、パフェなどが楽しめる。中でも、釧路の喫茶店の定番「アーモンド・オ・レ」は街歩きのひと休みにはぴったりです。

「アーモンド・オ・レ」 550円。アーモンドの風味とやさしい甘さに癒される
「アーモンド・オ・レ」 550円。アーモンドの風味とやさしい甘さに癒される
居心地のいい空間。遅い時間に夜カフェ使いもおすすめ
居心地のいい空間。遅い時間に夜カフェ使いもおすすめ

■仏蘭西茶館(フランスサカン)

住所:釧路市末広町5丁目5末広ビルB1

TEL:0154-22-9666

営業時間:11:00~23:00(日曜は~18:00)※早じまいの場合あり

定休日:なし

立寄りスポット
港文館(こうぶんかん)

旧釧路新聞社社屋の一部を復元した建物。1Fは港湾休憩所として、釧路港の資料展示とカフェ、2Fは入場無料の石川啄木資料館です。

1F「Kobun Cafe」の思わず写真を撮りたくなる「啄木カフェオレ」600円
1F「Kobun Cafe」の思わず写真を撮りたくなる「啄木カフェオレ」600円

■港文館(こうぶんかん)

住所:釧路市大町2丁目1-12

TEL:0154-42-5584

営業時間:10:00~17:00(5~10月は~18:00)※入館は閉館の20分前まで

定休日:なし

ご当地グルメ
スパカツ

※写真はイメージ
※写真はイメージ

寒い釧路でも最後まで温かく食べられるよう、熱した鉄板皿で提供する釧路のソウルフード。太麺スパゲティにトンカツをのせ、濃厚なミートソースをかけたボリューム満点のメニューです。

「たんちょう釧路空港」を利用した“ガーデン観光”。空港名にも入っている「タンチョウ」は、日本で繁殖する唯一の野生のツルで、その多くが釧路湿原にて繁殖活動を行っています。阿寒国際ツルセンター【グルス】では、人工飼育したタンチョウを一年中見ることができますが、雪が降る前の11月~12月頃は、人里でも野生の「タンチョウ」を見ることができるようになります。ドライブをしながら空を飛ぶタンチョウの姿を楽しめるかもしれませんね。

たんちょう釧路空港へは新千歳空港から高速道路を利用して車で約3時間30分、道内便を利用すると45分。東京(羽田)からは飛行機を使うと約1時間40ほどです。

※営業状況変更の可能性がございます。お出かけの際には各店舗・施設へお問い合わせください。
※各記載価格はすべて税込み価格となります。

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niwacul編集部

niwacul編集部

北海道のガーデニング&カルチャーWEBマガジン「niwacul(ニワカル)」編集部。ていねいな暮らしを楽しむガーデナーによる、北海道の生活情報発信メディアです。

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