第8回

北海道の身近な樹木を使ったクリスマスリース ~niwaculアンバサダー 和泉玲実さん

日々の暮らしのことやガーデンライフ、趣味、旅先のことなど、最近の感心ごとや楽しみを、niwaculアンバサダーの皆さんが各地よりお伝えしてくれるコーナーです。

 

*profile*

和泉 玲実さん
毎日が庭づくり。造園家としての日々の奮闘と、好きなことしている時間をつづります。東川町在住。旭川市東旭川に事務所を構える造園店「いずみガーデン」勤務。

 

 

山の自然な雰囲気を感じられるリース作り

何が始まるのか……、車の中は植物のつると樹木の枝でギュウギュウになり、トランクは実た可愛いらしいツルウメモドキに占領されています。

 

車の中は、積んだ枝のよい香りが充満
車の中は、積んだ枝のよい香りが充満

お友達の山からたくさんのつるや枝を頂戴して来たので、山の雰囲気を感じられるようなリース作りにチャレンジしてみることにしました。

車から降ろしてみると、こんなにたくさん積んでたみたい(笑)
車から降ろしてみると、こんなにたくさん積んでたみたい(笑)

リース作りのワークショップなどに参加したことはないのですが、「リースを作ってみたい!」という友人と一緒に挑戦してみることに。我が家のガーデンサロン(勝手に名付けてみた。店舗化していない、私が自由に楽しむためのガーデンサロンで、先生のいないワークショップの開催です!(笑)

リース作り当日は、用意したアロマリンゴ(香りを楽しむ用のリンゴ)の香りと、友人が持ってきてくれたマルメロの甘い香りが室内に漂い、初冬の雰囲気を演出してくれました。

リンゴやマルメロの旬は秋から初冬、甘い香りが漂う。「Garden Salon(ガーデンサロン)」のプレートも素敵でしょ?
リンゴやマルメロの旬は秋から初冬、甘い香りが漂う。「Garden Salon(ガーデンサロン)」のプレートも素敵でしょ?

山の資材は冬支度が始まったことを思わせる葉の色合いで、夏の葉色よりもワントーン静かな色味だったので、ユーカリのきれいな緑葉の元気カラーを足すことにしました。自分たちの使いたい分だけ自由にカットして使用できるように、大きな枝ごと用意してみました。

ユーカリの枝は自宅からすぐ近くのお花屋さんで購入
ユーカリの枝は自宅からすぐ近くのお花屋さんで購入

リース作りの作業中、アロマリンゴの香りと針葉樹の切った枝から漂う香りが混ざり合い、とても優雅な気分。香りに包まれながら作業しました。
使った材料は、北海道で比較的身近な素材で、ツルウメモドキのつる、ヤマブドウのつる、オンコ、アカエゾマツ。また、庭でよく見かけるイトヒバやヨーロッパゴールド、プンゲンストウヒの枝、そして今年我が家の夏の庭で収穫し、乾燥させておいたスモークツリーの枝も使いました。

ふわふわのスモークツリーでみんなの顔が隠れそう
ふわふわのスモークツリーでみんなの顔が隠れそう
素材をあれこれと組み合わせながら、リース作りに真剣な様子
素材をあれこれと組み合わせながら、リース作りに真剣な様子

荒々しいワイルドな素材を自分たちなりにアレンジしながら、作業や会話を楽しみました♪ どうやら使ったつるが太めだった関係で、リースの土台が大きくなり必然的にリースも大きなものに。……自然の香りがあふれる、グリーンのワイルドリースが完成! 丸いリース型のものや、アーチェリー(弓)型の飾りは緑の枝を大胆に束ね、中央にさまざまな素材のリボンで束ねた作品に仕上げてくれました。
それぞれ個性あふれる素敵すぎる出来栄えに、「車に枝を乗せて、走ってきてよかった〜」と一人満足する私でした。

リースが完成に近づいてくると、ほっとして笑顔に!
リースが完成に近づいてくると、ほっとして笑顔に!
みんなのリースを並べてみた。サイズ感はやや大きめだけれど、自然な雰囲気の素敵な仕上がり
みんなのリースを並べてみた。サイズ感はやや大きめだけれど、自然な雰囲気の素敵な仕上がり

私のリースはというと、すごくワイルドな仕上がり。造園屋の私らしい木がメインのリースになりました。
アメリカにいた頃、社長の娘さんのRanch(農場)に住んでいたのですが、そのときに針葉樹のリースを作って、飾りのオレンジの輪切りをオーブンで乾燥させた記憶が蘇りました。

私が作ったリース。山の素材を生かしたワイルドな仕上がり(笑)。いただいたオリーブカラーのリボン、フエルトのようなギンドロの葉っぱがアクセント
私が作ったリース。山の素材を生かしたワイルドな仕上がり(笑)。いただいたオリーブカラーのリボン、フエルトのようなギンドロの葉っぱがアクセント

リース作りの際に参考にしたのが、帯広でガーデンデザインのお仕事しているお友達の佐藤未季さん、柏倉一統さんのリースの作り方。音更町にある「ファーマーズ」さんで行なわれたクリスマスリースのワークショップの様子です。
北広島市に建設中のボールパークのガーデン監修も行なう心強いお二人の、まったりした動画です。
●『おはなうえるくまちゃんねる』~リースの作り方

https://youtu.be/1NoxYQszT5g

リース作りの後はみんなでお茶会を。作ってきてくれたカボチャケーキが絶品で、これまた持ってきてくれたラトビアティーと一緒にいただきました。とてもおいしかったです。

みんなでお茶会。カボチャケーキや彩りのフルーツ、チーズ、パンなどと赤い紅茶はラトビアティー
みんなでお茶会。カボチャケーキや彩りのフルーツ、チーズ、パンなどと赤い紅茶はラトビアティー

これから始まるクリスマスシーズンに期待が膨らむ、楽しいリース作り&お茶会となりました。

●『ニワカル・スワッグ』のご提案!!

庭師の庭掃除に欠かせない手ぼうきと、お庭の植物などを合わせて手軽にできます。ほうきをベースに使うと、お正月まで飾れそうな雰囲気になりますね。

手ぼうきをベースに利用したスワッグ。お正月飾りにもなりそう
手ぼうきをベースに利用したスワッグ。お正月飾りにもなりそう

今回も最後に、娘が自由に作ったリースです。でもリースではなく(?)、植木鉢のような作品になりました。“小鳥の巣”のように見えなくもない…。どんなイメージだったのでしょう、ユニークです。

 

(niwaculアンバサダー 和泉玲実)

娘が作ったリースは、不思議なかたち…
娘が作ったリースは、不思議なかたち…

この記事を書いた人

和泉 玲実

和泉 玲実

東川町在住。旭川市東旭川に事務所を構える造園店「いずみガーデン」勤務、設計部長。造園・ランドスケープの設計やデザインを手がける。植物にも詳しい。幼稚園や病院の庭など、子供と地域のつながり、福祉と庭などをテーマにした分野にも注力。ガーデンデザインの勉強をするため、カナダ、アメリカ、ニュージーランドでの修行経歴も持つ。

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