香りの魔除け ~クリスマス時期の飾りの一つ「ポマンダー」作り
かりの あさの
今回は、室内の装飾や食前酒の仕込みなど、冬の楽しみをお伝え。 …香りを持つ植物の魅力に惹かれて、育てる、眺める、味わう―、日々の出来事をハーブ研究家のかりのあさのさんがつづります。「風葉香(ふうか)」は、風で葉っぱが揺れ香るハーブのことをイメージして。
かりの あさの
ハーブ研究家、ハーブ講座講師。ハーブのある暮らしの魅力を多方面から発信。
2023年、新しい年を迎えました。
皆さん、心穏やかなお正月を過ごされましたでしょうか? 今年もどうぞよろしくお願い致します。
積もった雪が音を吸収してくれるので、冬は静かなように感じます。春の雪解けまでの期間、室内にいる時間が長くなりますので、眺めるものを取り替えたりして気分転換しています。
子どもの頃に七五三で使用した帯飾りやかんざし類、しまい込んでおくのもさみしいので壁に飾っています。目につくところに飾ると、着物を着て髪を結い、神宮にお参りに行った記憶が蘇えります。
庭では、ドウダンツツジの枝に雪がのって綿帽子のよう…。きれい、と思えるのは少しずつ雪が積もるときだけ。ドカ雪になったり、連日雪が降り続いて除雪三昧になると、それどころではなくなってしまいますよね(笑)。
室内で過ごす時間は、試作・試食・試飲にもってこいです。
その一つに、果物、ハーブ、甘味と焼酎で食前酒を仕込みます。保存用に仕込むというよりは、味や香りが移ったら日々の食前酒としていただくという感じなので、小さな容器でいろいろなパターンをつくると楽しいです。
私は、冷凍保存しておいた実ものやハーブ、今が旬の果物など、家にあるものを使ってつくっています。
上の写真は、冷凍保存しておいた梅と大葉、室内に取り込んだクラベランディセージを使っています。瓶に詰めて、甘味にはちみつを。最後に焼酎を注ぎます。
こちらは、皮をむいて輪切りにしたみかんとドライのハイビスカス(ローゼル)を使いました。氷砂糖も瓶に詰めて、焼酎を注ぎます。ハイビスカスの色が出て、赤ワインのような色になっていきますよ。
甘味は、まろやかで優しい甘みのはちみつや、しっかりとシロップのような甘みの氷砂糖がおすすめです。お酒は焼酎やワイン、ブランデー、ジンなど、お好みで使ってみてください。
また、スパイスを入れるのもおすすめ。例えば、りんご+シナモンスティックや、柑橘系+クローブの組み合わせが私は好きです。少量で試してみて、お好みの組み合わせを見つけるのも楽しいですよ。ちなみに、柑橘系+クローブは、装飾用のポマンダーと同じ香りの組み合わせですね。
今の時期ですと、和柄の折り紙を敷いて、新年のおめでたい気分を味わうのもよさげです。鮮やかな模様や色の組み合わせに、明るい気持になります。
お庭が休みになる冬の季節は、春になったらどんな花やハーブを植えようかと考える方も多いと思います。リストの中に、オリジナルの食前酒に使ってみたいハーブが、新たに加わるかもしれませんね。
ハーブ研究家。(株)ルピシア グルマン顧問。ハーブを取り入れた植栽デザインや料理の提案、また、ハーブ講座の講師として活躍。日本園芸協会ハーブコーディネーター、JAISハーブ学習指導員、JEAJアロマテララピーアドバイザーほか。 自宅の庭で100種類以上のハーブの植栽、野菜栽培を楽しむ。かりのあさのHP「ハーブまるごと生活」では、ハーブ&アロマのトータル情報をお届け。Facebook「かりのハーブcom」やInstagram「かりのハーブ」も。
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