第45回

北海道の春は一気に開花!庭を彩る花とガーデン雑貨

今回は、春の植栽の様子と一緒に、庭に取り入れているガーデン雑貨も合わせてご紹介。 ~このコーナーでは、香りを持つ植物の魅力に惹かれて、育てる、眺める、味わう―、日々の出来事をハーブ研究家のかりのあさのさんがつづります。「風葉香(ふうか)」は、風で葉っぱが揺れ香るハーブのことをイメージして。

プロフィール

かりの あさの

ハーブ研究家、ハーブ講座講師。ハーブのある暮らしの魅力を多方面から発信。

 

 

日々気温が上がり、庭の植物も、周囲に見える山肌の木々も早いスピードで成長をしているようです。北国の春は一度にたくさんの花が咲き出すので、一気に色とりどりの風景に。そんな様子に心が躍りますね!
今回は、春の植栽の様子と我が家の庭で取り入れているガーデン雑貨も合わせてご紹介したいと思います。

 

これからの時期は、そろそろセージの花が楽しめます。コモンセージの花色は薄紫、ピンク、白などいくつかあります。独特な薬のような香りがする葉には、高い殺菌作用も! 株は年数とともに木質化していくので、たまに切り戻ししてあげると若返ります。お料理以外にリースやスワッグの材料としても重宝しますよ。

セージの可憐な花姿。そよそよと揺れて、庭にさわやかな風を運んでくる
セージの可憐な花姿。そよそよと揺れて、庭にさわやかな風を運んでくる

そのすぐ近くに植えてあるクレマチスが、枕木の中の空洞をたどって伸びてきました。管理せずとも好きなところから出てきて、何とも可愛らしいです。

こんな所からクレマチスがひょっこり顔を出し、伸びてくる。初夏にはちゃんと花も咲かせる
こんな所からクレマチスがひょっこり顔を出し、伸びてくる。初夏にはちゃんと花も咲かせる

昨年秋に、ブルンネラのエリアにチューリップの球根を植えたのですが、まずは白花の八重咲きチューリップが咲きました! ブルンネラのブルーの小花と、白いチューリップのコントラストがシンプルで素敵。ほかにも中間色やダークな色調のチューリップも植えたので、しばらくはグラデーションを楽しめそうです。

初々しい葉色の植物と、春色の花たち。絨毯のように広がるブルンネラの青花の中に、白花のチューリップが咲く
初々しい葉色の植物と、春色の花たち。絨毯のように広がるブルンネラの青花の中に、白花のチューリップが咲く
続いてほかの花色のチューリプも咲き出して、庭が華やかに

そして、鮮やかなライム色の葉っぱはアメリカテマリシモツケ ディアボロ。春先から晩秋まで庭の中でよいアクセントになってくれます。芽吹き始めたときから、目立っていますね。

ディアボロのライム色の明るい葉は、庭のよいアクセント
ディアボロのライム色の明るい葉は、庭のよいアクセント

庭にもしスペースがあれば、くつろげるテラスやデッキはおすすめです。庭に出て風景を眺めたり、家族と食事を楽しんだり、来客時のおもてなしの場になったりと、セカンドリビング的な存在に。樹木やラティスなどで通行人の視界をさりげなく遮ると、より居心地のよい空間になります。我が家では、お仕事の一環で撮影を行なうときにも、枕木デッキを利用しています。

昨年、枕木デッキのリフォームを行ない、解放感のある空間に。写真はガーデンリフォーム後の様子
昨年、枕木デッキのリフォームを行ない、解放感のある空間に。写真はガーデンリフォーム後の様子

昨年、6月中旬に業者さんに依頼して作業をしていただいたのですが、「枕木デッキのリフォーム」の様子を以前にお伝えしていますので、下記を参照してください。

空間を演出するアイテムも、自分なりにいろいろ工夫して楽しんでいます。
大きな瓶(かめ)があるので、水をためて利用しています。鉢植えの植物にちょっと水やりしたいときなどに、ホースを出さずに済むので重宝。鉢植えと一緒に並べており、違和感なくとけ込んでいます。

鉢植えのコーナーに一緒に置いている。水やりの際にも便利!
鉢植えのコーナーに一緒に置いている。水やりの際にも便利!

水をためておく際の注意点ですが、水場には蚊が寄るので(蚊が水中に産卵します)、水の交換は大事です。我が家の場合は、中に水草を入れたり、炭や銅管などを入れたりしながら、暑い時期は週に一度は水を入れ替えます。この作業を面倒と思わずに、水遊びだと思って楽しんでいます。

水草は汚れの浄化、炭や銅管は汚れの吸着や殺菌作用がある。とはいえ、水場に寄りつく虫がいるので、夏場は週1回の水の交換がおすすめ
水草は汚れの浄化、炭や銅管は汚れの吸着や殺菌作用がある。とはいえ、水場に寄りつく虫がいるので、夏場は週1回の水の交換がおすすめ

また、目を引くアクセントにランタンを飾っています。自宅の庭をオープンカフェのような雰囲気に仕上げてくれますよ。
ガーデン雑貨を庭に取り入れるときは、ジャンルを統一することをおすすめします。素材や色合い、テーマなど、自分なりのイメージを絞ってそれに合う雑貨を取り入れると、トータルにコーディネートできると思います。私は年季の入ったものが好きなので、錆(サビ)具合がよいもの、やや欠けているものも取り入れますし、朽ちてきたもの、色がくすんでいる雑貨も多いです。

デザイン性や風合いもよいランタン。植物以外のものが庭にあると、その空間がフォーカルポイントになってくれる
デザイン性や風合いもよいランタン。植物以外のものが庭にあると、その空間がフォーカルポイントになってくれる

ホーローの洗面器や水差しも、新品のときよりも錆びた感じが気に入っています。水差しで瓶から水をすくい、玄関先の鉢植えや花壇に水まきし、洗面器は手洗いに…。装飾の一つでありながら、実用的ですね!

ホーローの洗面器と水差しが、玄関先の雰囲気のよいアクセントに
ホーローの洗面器と水差しが、玄関先の雰囲気のよいアクセントに

経年劣化は、「時間」のなせるワザでもあります。

植物も花の時期を考慮して選んで植えるところから、花が咲くまでにはそれなりの時間と手間がかかっています。あの花とこの花が一緒に咲いてコラボが楽しめるとか、背丈は50cmくらいになるといいな~などと考えながら日々のお世話を楽しみます。ただ、いつ咲くのか、実を付けるのか、どのくらいの背丈になるのか…、その年の気候や植え場所の環境によっても変わり、それを決めるのは植物次第(笑)。自身の希望に近づけるべく、土づくりや苗選び、日々の手入れや剪定などを行なっている感じです。
ガーデニングは奥が深いですね。今シーズンもゆるりと植物と向き合っていこうと思います。

この記事を書いた人

かりの あさの

かりの あさの

ハーブ研究家。(株)ルピシア グルマン顧問。ハーブを取り入れた植栽デザインや料理の提案、また、ハーブ講座の講師として活躍。日本園芸協会ハーブコーディネーター、JAISハーブ学習指導員、JEAJアロマテララピーアドバイザーほか。 自宅の庭で100種類以上のハーブの植栽、野菜栽培を楽しむ。かりのあさのHP「ハーブまるごと生活」では、ハーブ&アロマのトータル情報をお届け。Facebook「かりのハーブcom」やInstagram「かりのハーブ」も。

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