
子ども向け! 北海道の魅力を伝える 書籍「リボンちゃんとめぐる 北海道179市町村」発売中
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植物のことを学び・知ることはもちろん、ゆったりとした気持ちで花を眺め、癒される、そんな「本」を、ブックコーディネーター・ライターの尾崎実帆子さんが紹介していきます。
人間がふだん暮らすエリアに生える雑草たちは、舗装されていたり踏みつぶされたりという環境で生き抜くために、さまざまな方法で個性的に進化してきました。その雑草たちの個性を擬人化、つまりキャラクター化したのがこの図鑑です。
本書では雑草を「メジャー選抜イレブン」「最凶ヒール集団」など大きく5つに分類し、各見開きで1種の植物を紹介しています。右ページは特徴がひと目でわかる“擬人化 1コママンガ”になっていますが、これが面白い! 道端や庭の片隅でよく見かける草花が、こんな表情やファッションで、こんな言葉を放っていたらと想像力がかきたてられます。
雑草キャラクターにつけられたキャッチコピーも絶妙で、「アグレッシブな実業家」「あの手この手で、太い客は逃さない」「パラサイトなヒモ野郎」「かわいい顔して、やることは超エグい」などなど。これらのキャッチコピーがついている雑草が何なのかは、ぜひ本書で確認してみてください。
「キャラ紹介」を読んでいると、「あぁ、こういう人いる!」と何人かは思い浮かべられることでしょう。「はじめに」にあるように「人間社会に暮らす雑草たちの生きざまは、実に人間臭い」(P3)というわけです。
見開き左ページには実物の写真と植生などの解説があり、名前の由来や面白エピソードも含めてとても読みやすいコラムになっています。また、たとえば「ルックス重視のビジュアル系」の分類では、「美人度・知恵・インパクト・競争力・したたかさ」という項目のレーダーチャートが表示されていたり、「得意技」が記載されていたりと、まさにキャラクター図鑑になっていて楽しめます。
雑草の“雑”は、多様性をあらわす言葉です。雑草キャラクターたちの多種多様な“生きざま”に感心するとともに、ふと足元に生えている草花に目をとめて「これが、あの強烈なキャッチコピーの雑草か…」と妄想してみませんか。
ブックコーディネーター・ライター。「Sapporo Book Coordinate (さっぽろブックコーディネート)」代表。「適“本”適所」をコンセプトに、カフェやショップ、商業施設、イベント会場など、街のさまざまな場所で本を買える仕組み作りに注力。本にまつわるイベントを企画開催したり、本の楽しさを伝える書評執筆を行なう。北海道新聞「親と子サンデー ほん」を2012年より執筆ほか、絵本・児童書の書評掲載、雑誌やラジオなどのメディアで書評掲出。札幌インストラクターガイド登録講師、絵本・児童文学研究センター正会員。
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