第57回

今週の花(6月29日) 百花繚乱の始まり~バラ、ハニーサックルほか

エルミタージュ=隠れ家的な 走川さんご夫婦のお庭から、今が旬の「今週の花」をお庭の様子とともに月2回 紹介していきます。…北海道は本格的な花の盛り、どの花も見逃したくない季節です。

撮影:走川 正裕 ・ 貴美 文:走川 貴美

 

 

庭は、百花繚乱の始まりです。2日間家を空けて戻ってきたら、たくさんの花々が咲き進んでいました。見逃したくないので、当分はどこにも出かけたくない思いです。

我が家の前庭。次々と咲く花の季節! 庭の様子が日々変化していく
我が家の前庭。次々と咲く花の季節! 庭の様子が日々変化していく

まずは、バラが早いことに驚きます! いつもは6月末~7月にかけて咲くつるバラが、6月下旬に入る頃にはすでに咲き出していました。できるだけ長く楽しみたいので、ゆっくり咲き進んでいってほしいと思います。庭に咲くバラたちは、最後にまとめて紹介しますね! それと、花の時期が少し重なってシャクヤクとバラのコラボレーションも見ることができました。

シャクヤクもバラのように華やかな花
シャクヤクもバラのように華やかな花
開花期が少し重なってシャクヤクとバラのコラボも美しい
開花期が少し重なってシャクヤクとバラのコラボも美しい

シャクヤクはそろそろ終わりですが、先日からいらしている同級生の友人たちに、シャクヤクをメインにアルケミラ モリスとクナウティア、オルレアを使った花束をプレゼントして喜ばれています。男性のお客様には、「奥様にどうぞ」と差し上げると、照れながらも嬉しそうに花束を手にして帰られます。そのあと奥様からお礼の電話がきます。いくつになっても、女性はお花をもらうのが好きですよね。ヨーロッパの男性のように、金曜日には花束を抱えて家に帰る姿を見られるようになるといいですね。

 

この時期、玄関ドアを開けるとハニーサックルの甘~い香りに気持ちが和やかになります。朝寝坊の私でも「今朝は何が咲いているかなぁー」と、朝日とともにとはちょっとオーバーですが早起きしています(笑)。

玄関先に咲くハニーサックル。甘い香りが漂う
玄関先に咲くハニーサックル。甘い香りが漂う
窓辺のバラとともに咲いて、とても華やか。室内からも花や香りを感じられるのが幸せ!
窓辺のバラとともに咲いて、とても華やか。室内からも花や香りを感じられるのが幸せ!

日陰につくったホスタロードも茂ってきました。このあとアジサイが咲き、タカノハススキが穂を出すともっと賑やかになります。また、ホワイトガーデンでは原種のバラ‘ロサ ムルチフローラ’とハクロニシキが共演して、周りを明るくしています。ロクベンシモツケ、アネモネ、フランスギクもそよそよと咲いて、さらに清楚な美しさです。

ホスタロード。ホスタ(ギボウシ)が大きく茂ってきた
ホスタロード。ホスタ(ギボウシ)が大きく茂ってきた
ホワイト―ガーデンの花たち。左/アネモネ シルベストリス、フランスギクなど、右/ロクベンシモツケ
バラ‘ロサ ムルチフローラ’とハクロニシキ
バラ‘ロサ ムルチフローラ’とハクロニシキ
バラ‘ロサ ムルチフローラ’とクレマチス。多彩なクレマチスも咲き始める
バラ‘ロサ ムルチフローラ’とクレマチス。多彩なクレマチスも咲き始める

築山のふもとには、バイカウツギがたわわに花を付けてしまっています。この曲線は美しいですね! ただ、その下にいる花が日陰になってしまうので、 そろそろカットして、大きな花器に生けようかなと思っています。

バイカウツギ。白花をたわわに付けた枝の曲線が美しい
バイカウツギ。白花をたわわに付けた枝の曲線が美しい

そして、花の甘い香りもいいけれど、バーベキューの香りも捨てがたい…ということで、6月末~7月はじめにかけてはさまざまなお客様がいらっしゃいます。リクエストに応えていたら4組のグループが遊びに来ることに。コロナが明けたのだなぁ、と実感しますね。青空の下で花に囲まれてのバーベキューを皆さんに楽しんでいただけたら嬉しいと思います。お天気にも恵まれるといいですね。

 

我が家の庭で咲くバラ

●ロサ ムルチフローラ
日本のノバラの代表的な品種です。一季咲きのつるバラで、一重の房咲きの花があふれるように咲きます。トゲはほとんどなく、枝もやわらかいので簡単にアーチ状になります。花の分だけ実を付けるので、秋のローズヒップも見事。性質はとても丈夫です。

 

ロサ ムルチフローラ
ロサ ムルチフローラ


●ロサ カニナ
ヨーロッパ原産の原種バラです。ドック ローズ、ワイルドローズとも呼ばれています。一季咲きのつるバラで、優しいピンクの花を枝先に数輪付けます。原種ですがトゲは少ないです。性質は丈夫。大きなローズヒップを付けるので、お茶やジャムにするとよいと思います。

ロサ カニナ
ロサ カニナ

 

●ノックアウト
ブッシュ樹形に、鮮やかな花を付けて目を引きます。花色は少しピンクを帯びた赤(ローズピンク)。四季咲きです。とても丈夫な性質を持ち、手がかからないバラの一つだと思います。

ノックアウト
ノックアウト

 

●サクラバラ
古くから日本人に親しまれているバラだそうです。薄いピンクの花は桜のような風情があります。耐寒性が強いのも魅力ですね。

サクラバラ
サクラバラ

 

●淡雪
一重咲きの白い花は、とても美しく清楚な印象です。返り咲きして、ポツポツと花を付ける雰囲気もよいです。ただ、トゲが多めなので、作業するときには気をつける必要があります。

淡雪
淡雪

 

●ボサノバ

愛らしいピンクの花色、形の整ったクォーターロゼット咲きになります。花を付けるとその重みで枝が弓なり状に。四季咲き性も割と強く、性質も丈夫で初心者にも育てやすいと思います。

ボサノバ
ボサノバ

 

●ゼプティ
コンパクトな樹形は花壇の手前・中盤の植栽、鉢植えにも向くと思います。四季咲きで、赤い花色は印象的です。また、花が散りにくい花もちのよさも魅力。きれいな照り葉に丈夫さも感じます。

 

ゼプティ
ゼプティ

 

●ピエール ドゥ ロンサール
優雅な大輪の花を付けるつるバラ。カップ咲きで、幾重にもなる花弁は中央にピンクがのります。返り咲き性です。優雅な雰囲気がたくさんのガーデナーを魅了して、殿堂入りを果たしたバラですね。

ピエール ドゥ ロンサール
ピエール ドゥ ロンサール
咲き始めのピエール ドゥ ロンサールと宿根スイートピーの花色のコラボ
咲き始めのピエール ドゥ ロンサールと宿根スイートピーの花色のコラボ

 

●イングリッシュ ヘリテージ
イングリッシュローズ。以前はヘリテージという名で知っている人も多いと思います。四季咲き性で、愛らしい花の姿とピンクの花色が魅力です。香りがとてもよく、フルーツのような香りが庭に漂います。

イングリッシュ ヘリテージ
イングリッシュ ヘリテージ


●ワイルド エドリック
ハマナスを先祖に持つというルゴサ系のイングリッシュローズ。トゲが多く、葉の感じからも性質が強いことが伺えますね。花は四季咲き、濃いピンクの花は開くと黄色い花芯とのコントラストが美しいです。香りも強い。

ワイルド エドリック
ワイルド エドリック
ワイルド エドリックの花色が庭の中で目を引く。自然にシュラブ状に咲かせている
ワイルド エドリックの花色が庭の中で目を引く。自然にシュラブ状に咲かせている

 

●グラハム トーマス
イングリッシュローズです。クラシカルな花姿と深みのある黄色い花が人気となり、殿堂入りしたバラ。宿根草のブルーの花と合わせると素敵です。濃厚な香りも魅力的ですよ! シュラブ状に育てたり、つるバラ仕立てにもできます。

グラハム トーマス
グラハム トーマス

 

そのほか、撮影したときには蕾(つぼみ)か咲き始めくらいでしたが、つるバラのポールズ ヒマラヤン ムスク、きれいな黄花のザ ピルグリム(ER:イングリッシュローズ)、カップ咲きが愛らしいアラン ティッチマーシュ(ER)、オリビアローズオースチン(ER)など、たくさんのバラがこれから見ごろとなります。宿根草の花も次々と咲き続いていき、まさに百花繚乱の賑やかな庭風景になりますね。

ザ ピルグリム
ザ ピルグリム
アラン ティッチマーシュ
アラン ティッチマーシュ
オリビア ローズオースチン
オリビア ローズオースチン

この記事を書いた人

走川  貴美

走川 貴美

「オフィスサムグリーン」代表。「AMAサポーターズ倶楽部」代表、2016年に第27回「みどりの愛護」功労者国土交通大臣表彰受賞。日本フラワーデザイナー協会の講師なども務める。6年前から長沼町に移り住み、約750坪の庭を手入れしながら大好きな花々と緑に囲まれて暮らす。

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