
育てて、摘んで、利用して―。拓北のハーブ畑はただいま花の開花&収穫期!
かりの あさの
日々の暮らしのことやガーデンライフ、趣味、旅先のことなど、最近の感心ごとや楽しみを、niwaculアンバサダーの皆さんが各地よりお伝えしてくれるコーナーです。
*profile*
土屋 千尋さん
多肉植物の栽培、寄せ植えなどのアレンジ制作を中心に作家として活動中。多肉植物と猫たちに囲まれた、楽しい日々の暮らしをつづります。
北海道では珍しく気温も湿度も高い日々が続いてます! 我が家の多肉コーナーも暑くてかわいそうですが、私の心配をよそに多肉植物たちは元気いっぱいの様子です。
ただ、気温も湿度も高い期間が続くとこんな時期には必ずやってくる…、千と千尋の神隠しではないですが「腐れ神」がいます。
写真(下)は、綴化種(奇形種)の「ギルバ錦」(エケベリアの仲間)です。中心の辺りの株元が腐食し、変色が見られますね。腐食は、風通しが悪かったり株が密集していたりすると、注意していても出没してきてしまいます。
ちなみに「綴化(てっか)」種とは、植物の生長点に傷が入ったり突然変異が生じて変形した個体のことで、見た目は茎の部分が幅広く帯状や扇状に成長し、珍しい形状をしています。多肉では綴化種(奇形種)として、価格帯が少し高めに販売されています。このような形状の個体は株元が密になりやすいので、環境によって腐れることも多いです。
このような症状が見られてもたいていの多肉でしたら、助かりそうな部分を残して腐ってる部分を切り落とすことで、復活する場合が多いです。ただし、今時期は進行が早いため、気づいたときには時すでに遅し…という場合もありますので、その個体の状態を見て判断してくださいね。
今回はやや気づくのが遅かったようですが、残っている葉を見ると何とかなりそうなので、こうなってしまった際の手直しを紹介します! 元気な葉がこれくらい残っていれば、たぶん葉挿しも大丈夫でしょう。
まずは、腐っている部分を抜いてみます。枯れ葉を取り除いて茎をよく見ると、腐って変色している部分があるのがわかりますね。
腐っているものは見ればすぐにわかると思います。一般的な多肉では、腐ってる部分を切り落としたり、取り除いたりします。
綴化種の場合は、茎が扇状に広がって成長していくので、茎を少し残しておきたいところです。ただ今回はやはり気づくのが遅かったようで、症状が進行しています。すべて取り除くしかありませんね。
黒く変色している部分は、すべて切り落とします! カットを繰り返し、茎のきれいな部分がが出てくるまで切り落とすとよいです。
同じ鉢に入ってたものは、すべて作業するとよいと思います。カビが出ていたり腐っていたりすると、全体に広がっていることがほとんどです。
茶色い部分もすべて取り除いたら、新しい土を鉢に入れて植え直します。大丈夫そうな残った部分を、切り口の方を土に軽く挿すような感じで植え付けます。
その後しばらく様子を見ますが、菌が茎に浸透していた場合、今は大丈夫でも徐々に腐り始めます。そうなるとやはりカットしても助けられません。
植え付け後は、風通しのよい雨が当たらない場所で管理しましょう。直射日光も控えます。そして、水やりは1カ月は行ないません。根がしっかり出てくるまでは水を与えなくてよいです。
私は過保護なので、家の中に持って来ました(笑)。この綴化種のギルバ錦は、私のコレクションの中でもお気に入りの種類。全滅は避けたいので、毎日見られる場所に移動して管理をすることにします。
ちなみに、元気だった時の姿です。6鉢あるうちの右下の鉢のがギルバ錦です。復活を願って、大事に管理したいと思います!
今の時期は、たくさんの多肉が高温多湿な状態で株が弱り、腐ってしまいます。大事にしてるものほどショックが大きいので、保険の多肉の株を増やしていますが、置き場の問題もあるのでなかなか思うようにはいきませんね。
今回のギルバ錦も、過去に1度腐って復活したものです。なのでまた頑張ってほしいところ! しばらくは多肉パトロールが欠かせませんね。
皆さんもお庭の手入れや管理など暑くて大変と思いますが、一緒に夏を乗り越えられるよう頑張りましょう。
(niwaculアンバサダー 土屋千尋)
クラフト制作からスタートし、現在は多肉植物の栽培やアレンジ制作を中心に作家活動を行なう。独創的な寄せ植えをオーダーやイベントなどで販売している。札幌在住。自宅に多肉植物の専用スペース・工房を設け、札幌を中心に活動中。
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