第53回

クリスマスディスプレイの準備!花材集めやリースづくりもスタート

今回は、クリスマスディスプレイの準備。花材の準備やリースづくりのことをご紹介!
このコーナーでは、香りを持つ植物の魅力に惹かれて、育てる、眺める、味わう―、日々の出来事をハーブ研究家のかりのあさのさんがつづります。「風葉香(ふうか)」は、風で葉っぱが揺れ香るハーブのことをイメージして。

プロフィール

かりの あさの

ハーブ研究家、ハーブ講座講師。ハーブのある暮らしの魅力を多方面から発信。

 

 

気温が下がり、自宅の窓から見える山々の紅葉も始まって、日に日に色鮮やかな秋の景色になってきました。庭の冬支度をしながら同時進行で進めてきたクリスマスディスプレイの準備。今回は、花材の準備やリースづくりのことをご紹介したいと思います。

お姫さま風の可愛らしい仕上がり。ピンク~赤系の愛らしい花色に、フリルやレースをイメージしたシルバー~白系の花材と、アクセントにブルーを加えて
お姫さま風の可愛らしい仕上がり。ピンク~赤系の愛らしい花色に、フリルやレースをイメージしたシルバー~白系の花材と、アクセントにブルーを加えて

今冬は4つの会場のクリスマスディスプレイを担当しています。レストランやショップ、教会、百合が原公園です。会場によってテーマや雰囲気も変わるので、それぞれ少しずつ作品のイメージを変えています。

 

まずはリースなどのディスプレイをつくるための花材集め。花シーズンを通して庭で収穫した花やシードヘッド、9月に入ってからは切り花も購入し続けて乾燥させて、花材用のドライフラワーの在庫を増やしてきました。
秋に入ってからは雨の日が多くてなかなか乾かない…ということもありましたが、送風機を稼働させたり、車庫にも吊るしたりして大量にストック。

随時、庭の花を収穫したり、購入した切り花をドライにしたりして花材を確保
随時、庭の花を収穫したり、購入した切り花をドライにしたりして花材を確保

エリンジウムは青い花が魅力的で、アクセントに使えるほか、シックな印象の作品づくりに活用。アガパンサスはドライにすると黄金色になるので、こちらもアクセントに使えます。咲いているときとはまた違った趣きがありますよね。ジニアも立派なドライフラワーになります。庭では強健種で頼もしい花です。

エリンジウムは、花色も形も生花と同じような雰囲気。ドライ向きの花材の一つ
エリンジウムは、花色も形も生花と同じような雰囲気。ドライ向きの花材の一つ
アガパンサスは花びらが落ちて、花柄(かへい)が残る。黄金色に変色してきれい
アガパンサスは花びらが落ちて、花柄(かへい)が残る。黄金色に変色してきれい
ジニアもこんな風にドライフラワーにできる。花色も鮮やかに残ってくれる
ジニアもこんな風にドライフラワーにできる。花色も鮮やかに残ってくれる

松ぼっくりはなかなか乾燥しないので、晴れたときを見計らって日光浴をさせると次々と松かさが開いていきます。

いろんな形の松ぼっくりを集めて乾燥
いろんな形の松ぼっくりを集めて乾燥

リースをつくるには欠かせない土台になってくれるのが蔓(つる)。ブドウやフジ、ツルウメモドキなど、ありとあらゆる素材を総動員して、サイズを確認しながら巻いていきます。
蔓を巻く作業は、実はなかなかの力仕事なんです。40個くらい作業をすると親指に力が入らなくなってきて、あとは少しずつ毎日巻いて必要な数を揃えます。25cmくらいのリースから70cmを超えるものまで、60個以上も制作する予定なのでスケジュールを調整しながら進めています。

蔓(つる)を巻いてつくったリースの土台
蔓(つる)を巻いてつくったリースの土台

材料が揃ったら、土台にヒバをくくり付けるなどリースのベースを一気に手がけていきます。リースづくりはほぼ1年ぶりなので、はじめは「ちゃんと巻けるかな…」と思いましたが、手指が感覚を覚えているようで、昨年同様に作業が進んで一安心。

リースのベースとなる蔓の土台とヒバの枝
リースのベースとなる蔓の土台とヒバの枝
バランスを見ながら、ワイヤーでヒバを固定していく。枝を一方向に重ねていくとよい
バランスを見ながら、ワイヤーでヒバを固定していく。枝を一方向に重ねていくとよい

太めのドーナツのようなボリュームあるタイプのリースが私は好みです。また、ディスプレイ用なので可愛いハートの型のものもつくってみました。

ヒバを取り付けて次々とベースをつくり込む
ヒバを取り付けて次々とベースをつくり込む
ハート型のリースも用意
ハート型のリースも用意

ここまでできたら、ドライ花材やスパイス、木の実などを足しながらボリュームを増していきます。

赤い実のローズヒップ、シルバーリーフのユーカリの枝などを挿し込んで留め、ボリュームをつけていく。写真は、教会の聖堂に飾る大型リース
赤い実のローズヒップ、シルバーリーフのユーカリの枝などを挿し込んで留め、ボリュームをつけていく。写真は、教会の聖堂に飾る大型リース

ヒバをベースにしたリースは、ボリューム感もあっておすすめ。グリーン、赤、白を意識して花材選びをすると、クリスマスにぴったりのイメージになりますね!

 

もちろんヒバ以外の花材をベースにしてつくることもできますし、そうすると違った雰囲気のリースに仕上がります。庭で育った花やグリーン、実ものや切り花を利用したリースやスワッグ(壁飾り)は、また次の機会にその仕上がりをご紹介できたらと思います。

庭の花や実もの、グリーンを使ってリースづくり。ローズヒップをべースに、花材はドライにしたスターチスやバラの花など。斑入りツルマサキがアクセントに
庭の花や実もの、グリーンを使ってリースづくり。ローズヒップをべースに、花材はドライにしたスターチスやバラの花など。斑入りツルマサキがアクセントに

最後に、お知らせです! クリスマスに向けて「スワッグづくり」の講座を札幌市内2カ所で予定していますので、興味がありましたらぜひご参加ください。

 

白石東地区センター

「スワッグ(壁飾り)作り講座」

会場:白石東地区センター 2F 実習室

(札幌市白石区本通16丁目南4-27)

日程:11月30日(木)、10時~12時 ※参加申込は11月11日~25日まで

定員:8名(先着順) 対象:16歳以上の方

参加費:3,000円(受講料・材料費込) 

持ち物:園芸バサミ(ない場合はお貸しします)、飲み物、エコバックまたは紙袋(スワッグ持ち帰り用)

問・申込:白石東地区センター(TEL:011-866-3000)

 

サッポロさとらんど

「ハーブの壁掛けスワッグづくり」

日程:11月19日(日)、10時半~ ※参加申込は10月28日~

問・申込:さとらんどセンター受付窓口(TEL:011-787-0223)

※内容の詳細・会場などは、申込開始日よりサッポロさとらんどHPで確認してください。

この記事を書いた人

かりの あさの

かりの あさの

herbarist・ハーブ研究家。ハーブやアロマの指導員などの資格を有し、30年以上植物と向き合い得た知識・経験をもとに、企業のアンバサダーや商品開発に携わる。また、さまざまな講座開催や公共の場での「みどりのまちづくり」のサポートなど、幅広く「ハーブのある暮らしの魅力」を伝えている。かりの あさのHP「ハーブまるごと生活」では、ハーブ&アロマのトータル情報をお届け。Facebook「かりのハーブcom」やInstagram「かりのハーブ」も。

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