
今週の花(4月11日) 庭に欠かせない!私が好きな一年草
走川 貴美
エルミタージュ=隠れ家的な 走川さんご夫婦のお庭から、今が旬の「今週の花」をお庭の様子とともに月2回 紹介していきます。今回は、紅葉が進む庭の様子をご紹介。木々の紅葉とススキの穂、宿根草の立ち枯れもきれいです。
撮影:走川 正裕 ・ 貴美 文:走川 貴美
紅葉が進んできました。赤、オレンジ、黄色、グリーンとさまざまな色合いにあふれています。「秋の夕日に照る山モミジ~」と歌が聞こえてきそうです。
まるで色彩画のように美しいですね。ノムラモミジ、イロハモミジ、イタヤカエデ、イチョウなどの木々の紅葉とともに、宿根草の草紅葉や立ち枯れしている姿、中にはまだ咲いてる花もあって、とても魅力的な風景だと思い眺めています。
サクラやコブシはすっかり葉を落とし、枝ぶりがきれいに見えています。この時期はツタの葉がはらはらと落ち、それを見ていると、オー・ヘンリーの短編小説「最後の一葉」を思い出します。原題は「The Last Leaf」。中学2年生のときに読んで感動したことを今も鮮明に覚えています。
激しい雨風の中で壁にとどまった1枚のツタの葉は、実は老画家が「いつか描いてみせる」と言い続けていた傑作でした。重い肺炎を患っていた女の子はその1枚のツタの葉に励まされ助かったけれど、それを雨風の中描いた老画家が亡くなるのは、なんだか理不尽なことのように思えました。小説なのにね。
今年は暖かいので11月に入っても植物がまだ元気に育っていて、なかなかカットする気になれませんね…。特にススキはやっと穂が出揃ったところです。せっかくだから、もう少し眺めてあげたいと思います。
そして、紅葉の進む庭を楽しみながら、伸びたブドウのつるや野ブドウのつる、ヘンリーヅタのつるを使ってリースの土台をたくさんつくっているところです。
これからの手仕事の準備。冬のイベント「クリスマス」に向けて、クリスマスリースづくりを体験しに札幌から数人が来られる予定です。材料はすべて庭からの贈り物。つくって、おしゃべりして、お茶を飲んでと楽しい時間になりそうです。
庭仕事がなくなる冬は、時間がたっぷりあります。去年の初冬は編み物に夢中になり、バックや帽子、アクリルタワシなどを何個もつくりました。今年は「陶芸をしようか」「可愛い小物づくりをしようか…」と考えています。読みたい本もだいぶたまっています。しかしその前に、大掃除ならぬ小掃除もしなければね。庭の片付けはもちろん、お正月に向けて家の片付けもしましょう。
この記事を書いた人
「オフィスサムグリーン」代表。「AMAサポーターズ倶楽部」代表、2016年に第27回「みどりの愛護」功労者国土交通大臣表彰受賞。日本フラワーデザイナー協会の講師なども務める。6年前から長沼町に移り住み、約750坪の庭を手入れしながら大好きな花々と緑に囲まれて暮らす。
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