第12回

今週の花(9月20日) ユーパトリウム

エルミタージュ=隠れ家的な、走川さんご夫婦のお庭から、今が旬の「今週の花」を紹介します。

撮影:走川 正裕 文:走川 貴美

ユーパトリウム(西洋フジバカマ)
ユーパトリウム(西洋フジバカマ)

今日ご紹介するのは2つのユーパトリウムです。9月25日の誕生花です。

青い花の方は別名、西洋(セイヨウ)フジバカマをはじめ、洋種フジバカマ、青花フジバカマ、コノクリニウム、宿根アゲラタム、ミストフラワーなど、多数の呼び名があります。9月中ころから咲き始め、秋遅くまで咲いている花です。小さく可愛い花を付けるので、切り花にして楽しむものよいですね。基本種は青紫の花色で、一年草のアゲラタムに似た花を持ちます。
性質は耐寒・耐暑性に優れていて育てやすい植物。地下茎で伸びてかなり勝手に増えていきますので、時々根を切り離して繁茂するのを防いでいます。

花の姿がアゲラタムによく似ていて、宿根アゲラタムの名前でも流通するが、近縁種ではない
花の姿がアゲラタムによく似ていて、宿根アゲラタムの名前でも流通するが、近縁種ではない
紅葉して黄みを帯びるナルコユリの近くで、青紫色の花が目をひく
紅葉して黄みを帯びるナルコユリの近くで、青紫色の花が目をひく

背高のっぽのユーパトリウムは「アトロプルプレウム」という品種。10年ほど前に、大森ガーデンさんから購入しました。2mくらいになると聞いていましたが、我が家ではもっと大きくなっています。

ユーパトリウム'アトロプルプレウム’。赤紫~ピンクがかった色の花はほのかに香る
ユーパトリウム'アトロプルプレウム’。赤紫~ピンクがかった色の花はほのかに香る

6月はじめに半分に切り詰めたので、今は少し低いところで花が咲いています。庭の中では、直角に曲がるカーブの中に植えていて、次にどんな景色が展開するのか、目隠しになるように使っています。わくわく感が出ますよね。
庭を右回りする際には、そのカーブを抜けるとクレマチスの壁が現れます。フェンスや連続アーチを彩るクレマチスのエリアです。左回りの時は、つるバラのパーゴラの下にブルーのベンチを置いたコーナーが現れます。すべてを見通すことができないようデザインするのが、飽きることなく庭を散策するポイントになります。

つるバラのパーゴラが、大型のユーパトリウムに見え隠れする。見る角度によって、庭の景色が変わるのも楽しい
つるバラのパーゴラが、大型のユーパトリウムに見え隠れする。見る角度によって、庭の景色が変わるのも楽しい

こんなに背丈や株の姿が大きくても、冬には地上部を枯らして越冬し、春にはニョキニョキと再び芽吹きます。アトロプルプレウムも耐寒・耐暑性に優れていて、病気もつかない、簡単に育てられる花です。日向から半日陰を好むようです。肥料もほとんどあげていません。たくさん与えると徒長してしまいます。私は、春に有機肥料をパラパラとまくだけです。
グラス類との相性も抜群ですが、我が家は白花のワレモコウとカライトソウを周りに植えて背の高いグループを作っています。茶花にもよいですし、大きなアレンジメントにも使えます。

ユーパトリム'アトロプルプレウム’と白花のワレモコウ、カライトソウの背の高い花を合わせて。あちら側を見通せない植栽
ユーパトリム'アトロプルプレウム’と白花のワレモコウ、カライトソウの背の高い花を合わせて。あちら側を見通せない植栽

和洋どちらの庭にも似合いますね。高さのある宿根草は、庭に遠近感をもたらす貴重な存在です。もしお庭が狭ければ、コーナー(角・かど)に植えるとインパクトがあってよいと思います。

この記事を書いた人

走川  貴美

走川 貴美

「オフィスサムグリーン」代表。「AMAサポーターズ倶楽部」代表、2016年に第27回「みどりの愛護」功労者国土交通大臣表彰受賞。日本フラワーデザイナー協会の講師なども務める。6年前から長沼町に移り住み、約750坪の庭を手入れしながら大好きな花々と緑に囲まれて暮らす。

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