
今週の花(5月16日) 山野草の開花 part.1
走川 貴美
エルミタージュ=隠れ家的な、走川さんご夫婦のお庭から、今が旬の「今週の花」を紹介します。
撮影:走川 正裕 文:走川 貴美
ススキはイネ科の植物、昔は屋根を葺いたりするのに使われた有用植物でした。秋の七草の一つです。我が家では、お月見の時期にはまだ穂が上がっていないので葉だけ使って、ほかの花と合わせて飾っています。
タカノハススキ、イトススキ、シマススキなどを庭のあちらこちらに植えています。大株になって欲しいところは、そのまま植えっぱなしで育てます。草丈は、小さいものでも1.5mくらいになります。大きなものですと軽く2mは超えるので、6月頃に半分くらいにカットを。そうすることで低く抑えられます。カットする時期が遅いと穂が出なくなりますので、作業のタイミングには気をつけています。また、穂が開いてきたら刈り取って、ススキのフクロウの装飾を作ったり、たくさん集めてリースを作ったりします。
イネ科のアレルギーがある人は、ほうけ(草姿や穂がけば立って乱れる)ないうちに刈り取った方がよいと思います。刈り取る際は、茎の部分を数カ所束ねておき、根元から刈るようにすると片付けもラクです。
株が大きくなりすぎた場合には株分けも行なうのですが、これがまた一苦労。株の周りをスコップで掘り、ノコギリでカットしたり、剣先スコップで大胆にカットしたり…。力のない私には無理ですので、いつも誰かにやってもらっています。
上の写真はキューガーデン(イギリス・ロンドン)の中にある、グラスばかりを植栽したベッド(花壇)です。ガーデンめぐりの旅をそしてずーっと庭を見て回り、この場所にたどり着いた時、芝生に寝転んでゆっくりしたい!と思いました。そんな、ほっとする空間でした。
また、前回話の中に登場したキャシー先生の「北斎ガーデン」も、私の大好きな空間。グラスの植栽で表現したガーデンです。広々としたエリアに、波のように風にそよぐグラスの風景が美しくてうっとりします。何度訪ねても魅力されてしまいます。
この記事を書いた人
「オフィスサムグリーン」代表。「AMAサポーターズ倶楽部」代表、2016年に第27回「みどりの愛護」功労者国土交通大臣表彰受賞。日本フラワーデザイナー協会の講師なども務める。6年前から長沼町に移り住み、約750坪の庭を手入れしながら大好きな花々と緑に囲まれて暮らす。
書いた記事を見る\ このページをイイネする /
※会員ログイン後はお気に入り登録されます。