第17回

今週の花(10月27日) ホトトギス

エルミタージュ=隠れ家的な、走川さんご夫婦のお庭から、今が旬の「今週の花」を紹介します。

撮影:走川 正裕 文:走川 貴美

ホトトギスは日本人にはなじみ深い、昔ながらの花の一つです。地味な花ですが、茶花などに使われ一輪挿しにもよく合います。
日陰のやや湿り気のある場所でよく育ち、晩秋に向かって個性的な姿の花を咲かせます。紫色の斑点のある花を1~3輪上向きに付け、独特の雰囲気。斑点が鳥のホトトギスの胸の模様に似ていることから、名付けられたそうです。
この花が咲き出すと、シーズンの終わりがもう近くまで来ていることを実感します。そうして、晩秋の、少し温かな日を選んで庭の整理を行なうのですが、「今年もありがとう」と言いながらシーズンを振り返ると、もう来春が待ち遠しくなってしまいますね。

晩秋の庭。花は少なくなったけれど、木々の色づきや草紅葉がきれい
晩秋の庭。花は少なくなったけれど、木々の色づきや草紅葉がきれい
赤や黄色の紅葉、これから色づき始める樹木や針葉樹などとトリコロールカラーのような組み合わせ
赤や黄色の紅葉、これから色づき始める樹木や針葉樹などとトリコロールカラーのような組み合わせ

今日、奥の庭から刈り込みに入ります。
作業を進めながら、まだきれいに咲いているものはカットして、花瓶に飾って楽しみます。宿根草は気にせずに、思い切って根元からカット。花の咲く枝ものは、すでに花芽が付いているものが多いので、慎重にカットしていきます。

 

チューリップや水仙(スイセン)などの球根を植えたところに、ビオラの苗の植え付けも。それぞれの球根花が終わった後に、ビオラが大きくなって枯れた葉を隠してくれるからです。その周りには、背の低いホスタとアルケミラ・モリスを点在させて植え、ビオラが終わる頃に葉を広げてくれるようにします。来春のための作業ですね…。グランドカバーも大事なので、なるべく地面が見えないように所々に植えてあります。こうして土を見せないように配慮することが、防草にもつながります。

地面を覆う秋色のホスタ。秋の色づきもきれいで、意外と役立ってくれる。赤く色づくのは、リシマキア❛ファイヤークラッカー❜。このコンビネーションが好き
地面を覆う秋色のホスタ。秋の色づきもきれいで、意外と役立ってくれる。赤く色づくのは、リシマキア❛ファイヤークラッカー❜。このコンビネーションが好き

そのほか、この時期にまだ咲いている最後の花たちも紹介しておきますね。来シーズンの参考になれば…。

エゾノコンギク
エゾノコンギク

エゾノコンギク。宿根アスターとも呼ばれる一つで、日本には古くからなじみ深いのがこの種類。秋遅くに咲く花は重宝しています。地下茎でよく増えるので、庭の植栽としては時々間引いて調整しています。

ヒューケラ
ヒューケラ

さまざまなヒューケラがありますが、我が家では今が花盛り。すっと伸びる枝先に花を咲かせ、楚々としていて美しいと思います。

トリカブト(アコニツム)
トリカブト(アコニツム)

トリカブト。いろいろ話題になる花ですが、この濃いブルーは何とも言えない美しさがあります。近くで見るよりは、遠目に見る方が素敵な花だな~と私は感じています。

ムラサキシキブ(上)とシロシキブ(下)
ムラサキシキブ(上)とシロシキブ(下)

ムラサキシキブとシロシキブ。赤紫色や白い小さな実を多数付けて、秋の庭に彩りを添える低木です。やわらかく広がる枝振りが何とも自然で、雑木の庭によく似合うと思います。

バラ
バラ

四季咲き性の、秋バラが庭のあちらこちらで咲いています。もったいないけど、この後カットします。水盤に浮かべたり、花瓶に飾って楽しむとよいですね。

フクシア❛エンジェルス イヤリング❜
フクシア❛エンジェルス イヤリング❜

フクシア❛エンジェルス イヤリング❜。毎年地上部は枯れますが、春に芽が出て来て、秋に花を咲かせます。花の形が可愛いですね。暖かな地域ですと、木のように木化します。イギリスではトピアリー仕立てにしたり、こんもりとした姿に仕立てて楽しまれています。

 

もうすぐ訪れる北海道の長い冬ですが、家の中でもすることがいっぱい。来シーズンの植栽計画を立てて必要な花苗を書き出したり、球根の注文をしたり、写真の整理をしたりといろいろあります。ガーデニングの本や読みたい本もたくさんあるし、これもまた楽しい時間ですね。チクチクと裁縫や編み物、時々はお菓子作りなども。夏にはなかなかできないことを楽しみます。

 

では、今回はこの辺で。

晩秋の庭を眺めたり、庭の整理をしながら、また来シーズンに夢がふくらむ
晩秋の庭を眺めたり、庭の整理をしながら、また来シーズンに夢がふくらむ

この記事を書いた人

走川  貴美

走川 貴美

「オフィスサムグリーン」代表。「AMAサポーターズ倶楽部」代表、2016年に第27回「みどりの愛護」功労者国土交通大臣表彰受賞。日本フラワーデザイナー協会の講師なども務める。6年前から長沼町に移り住み、約750坪の庭を手入れしながら大好きな花々と緑に囲まれて暮らす。

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